125th anniversary menu
記念事業アーカイブ

本事業は終了いたしました。

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プロジェクトの背景

東京駅丸の内駅舎は、工学院大学のルーツである工手学校(1887年創立・初代管理長/渡辺洪基)の創立者の1人であり、近代日本建築の祖となった辰野金吾博士が設計し、1914年に創建されました。
また同工事では、辰野博士の薫陶を受けた松本與作(工手学校造家科卒)が工事を監理し、植村克己(工手学校造家科卒)が総主任として現場の指揮にあたっています。

現在進められている東京駅丸の内駅舎の保存・復原工事。その工事が、工学院大学の創立125年目にあたる2012年に完成すること、その前年に同大で日本初の建築学部が開設されたことから、建築学専攻の大学院生、建築学部の学生が中心となり、学園創立125周年記念事業として「東京駅丸の内駅舎復原模型製作プロジェクト」がスタートしました。

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東京駅丸の内駅舎について

現在復原工事がされている東京駅は、およそ100年の歴史の中で姿を変えてきました。
その形態は時代ごとに大きく分けて3つになります。

1.創建時

現創建当初の姿、両側端部にドームが配された、赤レンガの外観が特徴的な駅舎でした。

2.戦災後

昭和20年5月25日の空襲で焼け、戦後に復原の動きもありましたが、進駐軍に却下され、
ドーム部分と切妻屋根の3階部分が撤去されました。
修復は昭和22年3月15日に完成しました。
物資が欠乏している時代であり、3年もてばよいとされた工事で60年もの間姿を残してきました。

3.復原後

現在進行中の保存・復原工事による姿です。
耐震性の問題などから、当初の基礎である松杭に代わり、基礎を打設しています。
基本的には当初の姿と同じとなりますが、写真などをもとに内観などを復原し、
現代の使い方に変更している箇所もあるため、創建時とは異なる部分もみられます。

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プロジェクトの目的

新規に模型を作る意義

東京駅の模型自体はすでに沢山作られておりますが、その形状は大きく2つになります。

1.外観模型

外観、装飾、色彩、規模などがわかる模型です。実物で視認できる部分をスケールダウンしたものとなります。

2.断面模型

建物を切り欠いて、外観だけでなく内観も表現したものです。断面部分は白く表現されるものが多いです。
本プロジェクトでは、上記2種類の模型形状では表現されていない、通常はみることができない構造部分に着目して製作に挑戦しています。

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模型で表現できること

時代によって姿を変える東京駅であるからこそ、戦災後の姿も模型として残し、創建・復原時の姿と戦災後の姿とで、
どのような違いがあるのかを表現することに挑戦しています。
既存の断面模型と差別化し、模型だからこそできる表現を目指して製作しています。

制作中の模型見本

創建時・復原後の東京駅スタディ模型 1/200スケール 外観 戦災後の東京駅スタディ模型 1/200スケール 断面
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プロジェクトの概要
  • 製作箇所:東京駅丸の内駅舎南側ドーム部分、復原後および戦災後の姿
  • 模型形式:断面・構造模型
  • 縮尺:1/50
模型イメージ
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プロジェクトの1コマ
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戦災後の東京駅の寄棟屋根・ドーム部分のスタディなども行い、本模型のための検討をしてきました。
検討用のため、材料は建築学生におなじみのスチレンボードやスタイロフォームといったものを使用しています。
本模型では木材やプラスチック、樹脂など多様な材料を表現方法や使用箇所に合わせて用います。
模型製作を進める中で、模型技術が上達し、知識が増すだけでなく、学生間、OBや社会人の関係者と触れ合うことで、
製作以外にも勉強になることが多いと日々感じています。

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プロジェクトの今後

模型製作にとどまらず、プロジェクトの意義を深める

現在、製作したスタディ模型で検討した結果を基にして、模型用の図面作成や、模型表現方法の検討を行っています。学生は皆、本格的な模型製作は未経験のため、手探りで試行錯誤しながら進んでいます。

学生のプロジェクトとして、模型製作だけにとどまらず、製作風景の記録やワークショップ、ディスカッションなどを通して、本プロジェクトの意義を深めていきます。

プロジェクトリーダー
落合 智

工学院大学建築学専攻修士課程2年

プロジェクトリーダー 落合 智
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顧問教員

工学院大学建築学部建築デザイン学科教授 後藤 治

製作メンバー

工学院大学大学院建築学専攻学生
工学院大学建築学部学生(37名)

作業工程スケジュール
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2011年2月 〜 5月 資料収集、整理
2011年6月 〜 8月 与件の整理(縮尺、製図範囲、精度)
2011年9月 全体イメージの把握(完成予想スケッチ等)
2011年10月 〜 2012年1月 スタディモデル(完成予想スケッチ等)
2012年1月 〜 2月 模型用図面作成
2012年5月 部材組立
2012年7月 仕上げ作業
2012年10月 末 完成
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