このプログラムは、工学院大学が掲げている「持続型社会をささえる科学技術をめざす」という理念目標に則り、安心できる学生生活を確保することはもとより、地域社会の防災や安全に対して組織的に貢献する拠点となることを目指しています。
いのち・つなぐ・ちからは、都心と郊外に拠点をもつ理工系大学の特色を生かした学生支援として、学生と地域社会との連携により両キャンパスを地域防災拠点とする総合的な取組です。通常授業との関連の中で、学生が中心となって地域住民と協力して実用的な地域防災マップを作成したり、実戦的な地震防災訓練を企画・運営したりします。また、災害発生時には学生の安全を確保し、速やかな安否確認や応急対応を可能とするシステムを開発するとともに、キャンパス周辺の事業者や地域住民に必要かつ適切な災害情報や被害情報の提供、学生ボランティアの派遣など、地域の減災活動に協力できる体制の構築を目指します。地域社会との連携をとおして、コミュニケーション能力が向上するとともに、社会貢献意識を育みます。普通救命講習や防災士講座などの受講、発災対応型防災訓練や傷病者のトリアージ訓練などへの参加によって、実践的な災害対応力を身に付けます。地域での様々な防災活動や減災対応システムの構築に主体的に関わることにより、問題解決能力を涵養します。本取組によって、学生は安心して大学生活を過ごせるだけでなく、社会的ニーズに対応した人間力が育成されます。
学生の安全確保、緊急時対応組織による速やかな応急活動・復旧活動、学内に地域防災拠点を設置、情報提供や学生ボランティア派遣など地域と連携した減災活動、全国規模での広域な後方支援体制
コミュニケーション能力の向上、社会貢献意識の向上、災害対応力の向上、問題解決能力の向上
工学院大学においては、都心と郊外に拠点を持つ理工系大学であり、その特色を生かした学生支援を行うとともに、学生と地域社会との連携によりキャンパスを地域防災拠点と位置づけた活動を行っています。入学時におけるオリエンテーション・キャンプなどいくつかの実践のもとに、学生の資格取得も含め入学から卒業までを通じて総合的に学生支援策が構築されています。
また、今回申請のあった学生連携型地域防災拠点の構築の取組は、授業の中で地域住民と協力して、地域防災マップを作成したり、防災訓練なども行い、実践的な災害対応力を身につけさせるものです。これらの地域住民との連携を通して、コミュニケーション能力を身につけさせ、社会貢献意識も育むことができます。社会貢献を通して社会に必要とされているという意識を持たせることは、人間力・社会人基礎力の養成につながるものと思われます。
このプログラムは、都市型キャンパスを持つ他の大学等にとっても、都市防災の教育・研究という観点からも参考となる優れた取組であると言えます。