化学応用学専攻

化学が関わるあらゆる分野で活躍できる技術者をめざす

理念と目的

人類存続のため、人間生活を豊かにする高度な物質変換技術、生命・医薬・食品分野に必要なバイオテクノロジーの推進、環境調和材料の開発、省資源および省エネルギー技術、自然生態系との共存のための環境システムなどが求められています。化学応用学専攻では、これらの重要課題を「化学」を基盤に解決するため、従来の専門分野から一歩出た境界領域まで挑戦し、対応することのできる技術者・研究者を育成します。

教育目標( 育成する人材像)

  1. 「理念と目的」に記した重要課題解決のため、物質変換化学分野、バイオテクノロジー分野、環境材料分野、省資源および省エネルギーシステム分野から実際的な専門分野のいずれかを修得し、その他の分野についても幅広く学習することにより、化学の基礎から最先端技術の専門知識まで修得して、化学の原理、原則に関する深い知識に裏打ちされた応用力を発揮できる技術者・研究者を育成します。
  2. 専門分野のいずれかを修得し、その他の分野についても幅広く学習するのみならず、研究活動を通じて、課題の背景の理解、問題点の発掘、分析、整理、研究(実験)手法の選択、開発など、指導教員と議論しながら進めることによって、高い問題解決能力(技術開発能力)を養成します。
  3. 研究結果の国内および外国での研究会、学会発表などを通じて、国際的にも通用するコミュニケーション能力、プレゼンテーション能力を高めます。

アドミッションポリシー

化学応用学専攻では、次のような人物を入学者として求めます。
 
  1. 化学を基礎とした工学を深く学ぶことによって専門分野の知識を修得して、それをもとに社会で活躍したいと望んでいる人
  2. 質の高い研究成果をあげ、これを広く公表して、その研究分野の発展に寄与したいと望んでいる人

研究分野

  • 生命分野
  • 有機・高分子分野
  • 無機・金属分野
  • 環境・システム分野

研究テーマとキーワード

研究分野 生命分野 有機・高分子分野 無機・金属分野 環境・システム分野
研究テーマ
  • FASCIAの線維構造の解析
  • ナマココラーゲン線維による細胞隗形成
  • ほ乳類キチナーゼの生物医学的役割
  • 加水分解酵素の構造と機能
  • 光合成微生物による有用物質生産
  • 微生物による環境浄化システムの開発
  • 海洋生物や昆虫に由来する新規有用生物活性物質の探索研究
  • ケミカルバイオロジー研究を基盤とした新規生物活性物質の機能解明研究
  • 独自に開発した連続環化反応を利用した多環性化合物の合成研究
  • 独自の鎖状制御法に基づくマクロライド天然物の合成研究
  • αージアゾエステルからの新規反応開発
  • ヘリセン類の合成
  • 新規生理活性化合物の創生
  • 高圧水素曝露によるゴム材料の高次構造変化
  • 高熱伝導高分子、液晶性高分子
  • ポリマーブラシ薄膜を用いた繰り返し接着機構の開発
  • アミノ酸を基盤とする双性イオン型高分子電解質ブラシによる防汚性表面の創製
  • 網羅的成分分析に基づく食品の質的評価
  • 食品由来機能性成分の生合成と開発
  • ガラス/セラミックスの構造と物性
  • 全固体ナトリウムイオン電池用超イオン伝導性結晶化ガラスの開発
  • 超高齢化社会に向けた医用材料(バイオマテリアル)の開発
  • 低環境負荷材料(エコマテリアル)の創製
  • バルブ金属のアノード酸化と酸化膜の機能化
  • 湿式プロセスに基づく半導体のナノ/マイクロ加工
  • ナノピペットを用いた局所プローブの開発
  • アルカリハライド溶液への金の溶解
  • 膜を利用した水処理システムの開発
  • 下排水処理のための膜分離活性汚泥法の開発
  • 水素分離用シリカ膜の開発とこれを用いた高純度水素製造用膜反応器の開発
  • 沪材の高性能化と長寿命化を兼備えたエアフィルタの開発
  • 超音波照射を用いた環境中VOCと超微粒子の低減
  • 燃料電池用高分子電解質の開発とシミュレーション
  • リチウム空気電池の開発とシミュレーション 
  • 大容量や高安全などの優れた性能を有する蓄電池の材料研究
  • 担持金属触媒の触媒作用
  • X線吸収分光法による固体触媒の分析
  • 汚泥灰からリン回収とリン系肥料の製造によるリン循環システムの構築
  • 海洋肥料の開発と海への施肥による海藻の森の実現と、海の砂漠化防止
キーワード
  • 細胞外マトリックス
  • コラーゲン
  • ヒトの疾患
  • 加水分解酵素
  • 光合成微生物
  • 生理活性物質
  • 抗腫瘍活性物質
  • ケミカルバイオロジー
  • 天然物合成/天然物化学
  • 有機化学
  • 創薬
  • 反応開発
  • 高分子合成
  • 機能性高分子/機能性高分子表面
  • 構造と物性の相関
  • 食品成分と嗜好性
  • 食品機能性成分
  • ガラス/セラミックス科学
  • 表面/ 界面科学
  • ナノ/マイクロ科学
  • エコマテリアル/バイオマテリアル
  • 薄膜,太陽電池,蓄電デバイス
  • ナノプローブ
  • ナノピペット
  • 環境材料科学
  • 膜工学/膜プロセス
  • 水素エネルギー
  • 水処理
  • 空気浄化/エアフィルタ
  • コンピュータ化学と機器分析シミュレーション
  • マテリアルスインフォマティクス
  • 機械学習
  • 環境にやさしいエネルギー材料 
  • 蓄電池
  • 不均一系触媒
  • 担持金属触媒
  • 資源循環社会構築、海の肥料、リン循環、ブルーカーボン
  • 環境分析

カリキュラム

カリキュラムポリシー
学修便覧
カリキュラム詳細はこちらよりご確認ください。

取得可能な教員免許状・学芸員資格

修士の学位を有する者で所定の条件を満たした場合、中学校・高等学校教諭の「専修免許状」を取得することができます。
本大学院において取得できる専修免許状は右記のとおりです。専修免許状取得には一種免許状の要件が必要ですが、ない場合は学部聴講で取得できます。

  • 中学校教諭専修免許状(理科)
  • 高等学校教諭専修免許状(理科)
  • 学芸員資格 ※
  • 学芸員資格科目は学部に設置されていますが、学部聴講で取得可能です。
就職実績
おもな就職先についてはこちらをご覧ください。

研究室一覧

大学院 工学研究科

専攻