卒業生インタビュー#01 | 建築学部10周年

卒業生の歩み・言葉から紐解く
建築学部10周年
大学での学び、
現地での経験。
その繰り返しが
自信を育む。

#1 大滝 拓人Hiroto Otaki

クライン ダイサム アーキテクツ
2020年・修士課程修了/冨永研究室

建築、インテリア、公共スペース、インスタレーションといった複数分野のデザインを手掛ける設計事務所で、意匠設計を担当。入社2年目でハイブランド店舗のファサード、外構のデザインを担当するなど活躍の場を広げています。マルチリンガルオフィスで、多様なバックグラウンドを持つ同僚たちから日々刺激を受けて働いています。

Q. 学びが今の仕事に活かされていると感じる?
A. 名作と呼ばれる建物について深く研究し、座学で学んだことを現地で再確認する。その時々で目にし、考え、学んできたことが、デザインをするうえでのファーストステップになっています。

Q. 工学院大学を選んだのはなぜ?
A. 研究室の数がとても多く、専門分野に特化した先生が集結している。建築という分野を広く、深く知る意味でも理想的だと思いました。

Q. 在学中に意識していたコトとは?
A. 早い段階から意匠設計やデザインの道へ進みたいと考えていました。ただ、専門分野の知識もないままデザインをしたくはなかった。そこで、建築学科に進んで構造や施工を深く 学びながら、建築デザイン学科の意匠系の授業も受け、研究室も意匠系を選択。そのおかげで “中身の伴ったデザイン”を考えられるようになりました。

Q. 未来の後輩、在学生へアドバイスをするとしたら?
A. 建物、住宅、集落など現地での調査は、座学での学びを噛み砕いて理解するいい機会。友人たちとの議論も有意義でした。今思えば、もっと様々な場所へ足を運んでおけばよかったですね。なので、在学生や入学を希望されている方には色々な場所へ足を運ぶことを勧めます。

WORKS

星野リゾート リゾナーレ那須 POKO POKO:©︎ Mark Dytham

星野リゾート リゾナーレ那須は地域の生産活動に触れる体験を軸に、「アグリツーリズモリゾート」をコンセプトとした施設。「POKO POKO」は施設の魅力となるさまざまなアクティビティーの拠点であり、本館と別館をつなぐ林の小径の中程に立つ。文字通りポコポコと連なる三つの大屋根が特徴となる外観で、訪れる幅広い世代の誰もが親しみを持てる建築を目指した。昼は木々の間にそびえ立つアイコニックな存在感、夜は建物全面から温かい光が溢れ出し、闇の中に屋根だけが浮かび上がる幻想的な風景となる。

toggle hotel suidobashi:©︎ SHINGO NAKASHIMA / SS

首都高と中央線と神田川に囲まれた、東京らしいダイナミックな風景を一望する敷地に建つ新しいコンセプトのホテル。建築は周囲のスピード感の中でもパッと目に入ってくるフレッシュなイエローとコンクリートグレーのストライプパターンで、都市インフラのダイナミズムをなぞるように水平ラインを際立たせたデザイン。客室は、フロアごとに異なる2つの色の組み合わせによって構成し、多様な滞在スタイルに対応できるよう、2名定員〜5名定員まで複数のタイプを展開。訪れるたびに新鮮な驚きのある空間で、東京だからこそ非日常的な体験を楽しんでもらいたいという想いの詰まったホテルデザイン。

六本木 蔦屋書店:© Nacása & Partners

2003年にオープンした六本木蔦屋書店のリニューアルプロジェクト。インテリアはあえてダークな色調とし、メインの製品にスポットライトを当てている。既存の外観に沿い内部レイアウトは同心円状に湾曲した形状で店内奥深くへ続く。メインエントランスから2階へ上がると定期的に展示が変わるアートギャラリー、エントランスを見下ろせリラックスできるラウンジがある。