卒業生インタビュー#02 | 建築学部10周年

卒業生の歩み・言葉から紐解く
建築学部10周年
目の前に広がる豊富な選択肢。
辿っていった先に
理想の自分がいる

#2 田口 奈津子Natsuko Taguchi

株式会社プランテック
2019年・修士課程修了/冨永研究室

全国規模でオフィスビルやホテル、商業施設、病院まで幅広く手掛ける総合設計事務所で、意匠設計を担当。2021年に入社3年目を迎えます。入社直後から高層オフィスビル建設プロジェクトに配属され、基本設計から携わっています。2021年に入って着工し、図面から実際の建物ができていく喜びを実感しています。

Q. 今の仕事へ進もうと思ったきっかけは?
A. 当初は住宅設計をベースに考えていました。しかし、在学時に組織設計事務所でアルバイトをしていた際に、美術館や商業施設といった大きな建物に触れる機会を得ました。そこで感じたのは、公共的な建物は街全体に影響を与えるということ。それを機に組織設計へ舵を切りました。

Q. 大学での学びが活かされていると実感する時は?
A. 私のいた冨永研究室は、チームでの活動を大事にしていました。周囲との仕事の進め方や連携、意思疎通という点においては、今の仕事にも通じる部分ですし自分の力になっていると思います。

Q. 工学院大学に進もうと決めた理由は?
A. オープンキャンパスに行ったことが決め手でした。まず目を引いたのが研究室の数。建築ってこんなにジャンルがあるの!? って驚きました(笑)。だからこそ、ここでならやりたいことがなんでも見つけられると感じましたね。先輩たちの作品も拝見したのですが自由な作風が多く、それを許容してくれる学風に惹かれました。

Q. もっとも印象に残っている建物は?
A. 阿部勤さんが設計された「中心のある家」でしょうか。建物は住宅地の中に建っているのですが、中に入ると窓から見えるのは緑一色。住宅地に建っているとは到底思えない景色なのです。

WORKS

田口さんが勤める株式会社プランテックは、商業施設やオフィスビルなど、様々な建築を手がけてきました。ここではその一例を紹介します。

株式会社プランテック プロジェクト
日本橋二丁目第一種市街地再開発事業

伝統と先進性の融合を図った再開発プロジェクト。重要文化財に指定された日本橋高島屋S.C.本館の保存・再生を核に、超高層ビル2棟が新築される中、本館と新館の公道を歩行者通路として「日本橋ガレリア」を整備。新館から片持ち構造でガラスの大屋根を架け、新旧の一体感と新たな賑わいを創出した。

Akebono 研修センター「Ai-Village」

曙ブレーキグループが目指している「真のグローバリゼーション」にふさわしい人財を創出するための研修センター。様々な価値観を持った社員がお互いの違いを認めて良さを融合させることを目的とし、中庭を囲むように研修棟と宿泊棟を配置し、交流のための縁側空間を設けている。研修棟は、大中小の各研修室に必要な大きさに応じてボリュームを決定しそれらを折紙のような構造合理性のある多面体の屋根で覆っている。その屋根の稜線はインテリアにも反映され、非日常的な空間がつくられている。