「”新宿ならでは”炊き出し」を本学がコーディネート

2017 / 11 / 17
11月17日、新宿キャンパス近くの新宿調理師専門学校にて、「“新宿ならでは”炊き出し」が行われました。このイベントは、本学が加入する新宿駅周辺防災対策協議会主催「防災WEEK2017」の一環です。本学の村上正浩教授と藤賀雅人助教(ともに、建築学部まちづくり学科)が、同専門学校に調理を、東京都に材料(期限間近の備蓄品)提供をお願いしたことから、今回の炊き出しが実現しました。本学学生は、ポスター掲示と呼び込みに協力しました。
 
新宿の「防災WEEK」は、近年、恒例行事となっていますが、炊き出しの実施は初めてです。多くの事業所などで、期限が迫った備蓄品の多くが廃棄されていることから、今回の炊き出しは、平時から無理なく繋がることができる地域連携の新しいモデルを創り出したことになります。本学は、これからも新宿駅周辺の防災・減災について、様々な観点から取り組み続けます。
多くの方がご参加くださり、椅子を追加したほどでした。
西新宿にお勤めの方や学生さんに、「新宿ならでは防災」※を知っていただくため、当日は昼食時間となる11:30から13:00に開催されました。同専門学校は、福島などで炊き出しの経験があるため、準備から呼び込み、配布、片付けまで、慣れた手つきで段取りよく進みました。校舎玄関前での実施は初めてで、衛生面には特に配慮したそうです。ご飯はお湯を注ぐだけで食べられる商品でしたが、「いかに、あつあつの状態で提供するか」を突き詰め、渡す直前まで湯煎をして、お客様に好みの味をうかがってから手渡しました。北風が吹き抜ける会場では、温かなけんちん汁とご飯が好評でした。ご飯、カンパン、チョコチップパン、水は、東京都から備蓄品(賞味期限:2018年2月)を提供いただき、例年ならば廃棄される帰宅困難者用備蓄品が、有効に活用されました。
けんちん汁の具は、里芋、大根、ニンジン、白菜、ゴボウ、油揚げ、こんにゃく、万能ネギ。里芋は、専門学校の生徒さんが畑で収穫したものを使用。
参加した方からは、「とてもおいしく、備蓄品でも心安まる食事が作れることがわかった。」「机があった方が食べやすいが、非常時はそれどころでは無く、良い経験です。」などの声が聞かれました。

※「新宿ならでは防災」とは

新宿区が災害時の混乱防止目的に、「混雑は、混乱になりやすいから。」「揺れた時、なるべくその場に留まろう。」「その場がだめなら、駅よりも公園に行こう。」をキャッチコピーとして、社会への浸透(認知度向上)を図っている。