「震災対策技術展」(横浜)に自衛消防訓練用VRなどを出展、久田嘉章教授は2講演に登壇

2020 / 02 / 13

2月6日-7日、本学は、パシフィコ横浜で開催された第24回「震災対策技術展」(横浜)に出展し、久田嘉章教授は講演しました。

本学ブースでは、自衛消防訓練用VR、びるゆれコール、一時滞在施設開設キットの3点を紹介しました。

自衛消防訓練用VRは、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)をつけ、操作スティックを手にして実際に体験できるエリアを用意し、体験者には震災時における自衛消防隊(初期消火班、避難誘導班、応急救護班、安全防護班、通報連絡班)のそれぞれの活動を選んで体験してもらいました。同VRは、2019年3月の成果報告会で初期消火班の役割のみを体験できる試作版を公開していますが、今回はその改良版を体験できる貴重な場となりました(開発協力:株式会社理経)。

びるゆれコールは、高層マンション・オフィスで長周期地震動発生時の建物自体の揺れや室内の被害を揺れが始まる前から推定し、被災状況の把握や館内待機・避難誘導などの適切な対応行動を誘導するためのツールです。会場では実際に本学に設置されている画面を公開しました(開発協力:アールシーソリューション株式会社)。

一時滞在施設開設キットは、災害時に帰宅困難者を受け入れる「一時滞在施設」を開設する民間事業者等のため、施設の開設および運営マニュアルをもとに、施設の機能ごとに必要とされる手順書、掲示物、様式、道具類を整理し、パッケージ化したものです。2019年1月に同キットを使って行われた一時滞在施設運営訓練(新宿駅周辺防災対策協議会主催)では、訓練に参加した民間事業者から掲示物・看板類の大きさや様式の使いやすさ、手順書の記載内容などについての様々な改善点が明らかになりました。今回は、こうした改善点を反映した改良版での初めての展示でした。A3版でより使いやすくなり、多くの来訪者に興味をもっていただくことができました。

初日6日には、久田嘉章教授(まちづくり学科)が「首都圏で想定される震災等による複合災害とレジリエントな防災・減災対策」(10:45-11:45)、「首都圏での大地震時のリスク-地盤・建物の被害は?災害時の法的対策は?-」(13:00~15:10)のタイトルで講演しました。

久田教授による講演の様子(午後)

本学ブースには、二日間で200名を超える方が訪れました。本学は、今後も、建築学分野で得られている震災対策と、最先端のICT技術(VR、画像処理、高速情報処理など)との融合により、震災・水害等による都市型複合災害に強く、速やかな機能回復による「逃げる必要のない建築・まち」の実現を支援する研究開発を続けます。