掲載日:2011/10/14

工学院大学八王子キャンパス総合教育棟新築工事の施工にあたって

 

                           大成建設株式会社東京支店 作業所長 種元賢弘

 

種元作業所長

 「現場の魅力は何ですか。」よく受ける質問の1つです。建築物は、工業生産品の1つではありますが、その性格は非常に特殊であると言えます。まず単品生産である点、企画や設計、施工中においてエンドユーザーがその過程に深く関与する事です。皆さんが手にする多くの工業製品は、完成形を選択する事しか出来ませんが、建物は完成形を関係者の協力や努力により、作り上げていくものと言えます。

 施工者は、関係者のいろいろな情熱を最終的に受け止める受け皿のようなものであると考えています。

 本来の意味でのモノつくりのダイナミズムが現場で体感できるのは、このような理由であり、現場の魅力とは、ここに集約されます。

 スチューデントセンターから現場の状況が良く分かります。日々刻々と変化する現場を、少し足を止めて眺めてみて下さい。少しずつ完成に近づいて行く現場を感じ、このプロジェクトに関わる人々の情熱に想いを馳せてみて下さい。その瞬間に皆さんも作り手の1人になるのではないでしょうか。

 最後に工事中の安全確保には、細心の注意を払います。ご不便をお掛けすることがあるとは思いますが、ご理解、ご協力をどうぞよろしくお願いします。

Tags:作業所長, 現場
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掲載日:2011/10/07

「建築材料担当」建築学部建築学科 田村雅紀です。

 総合教育棟の誕生の瞬間が待ち遠しいですね。それに加え,材料を専門とする私としては,これまで使ってきた建物がどのような形で解体され,建物としての生涯を閉じ,再び「地球材料」に輪廻転生するまでの時間的・空間的に広がる大きな流れを捉えることにも強烈な関心があります。やや話が飛躍しますが,まるで山に登山して張りつめた空気の中で元旦の初日の出の瞬間をゆっくり眺めるような気持ちです。

 国内には都市圏を中心に数多くの建築ストックがありますね。これらは20世紀後半に急速に進んだ人口増加とともに蓄積されたものであって,建物を作るための材料や構法の選択肢の広がりとともに,竣工した建物の形態や構造は実に多様化しているのです。その結果,「解体」や「資源循環性」にもその影響が大きく生じているといえましょう。

 解体から誕生までの様子をじっと見ていると,この場所で生まれ変わり誕生する2つの建物が背負ってきた時代性なども同時に見ることができるのです。感動の嵐です。

解体用重機の運転

解体用重機の運転

解体工事日程の確認

解体工事日程の確認

解体がら調査

解体がら調査

始まった解体工事

始まった解体工事

Tags:建築材料, 総合教育棟, 解体
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掲載日:2011/09/20

 

 建築学部建築学科教授(建築生産分野担当)の遠藤和義です。

スチューデントセンターは現場見学の特等席

スチューデントセンターは現場見学の特等席

現在は根切り山留め工事

現在は根切り山留め工事

 工学院大学八王子キャンパス総合教育棟は、本学125周年記念事業として4月に着工し、現在、現場は、根切り(ねぎり)山留め(やまどめ)工事の真っ最中です。

 私はこのプロジェクトに、施工業者選定から関わっています。今回の業者の選定方式では、公共工事に広く導入されている総合評価方式(価格以外の要素も加味して業者を選定する)が導入されました。私立大学である本学で総合評価方式を導入した背景には、毎年300人を超える人材を建設業界に輩出している教育機関としての責任を自覚してのことです。

 こうした工事の発注契約方式、これから来年7月の竣工までの工事のプロセスは本学で学ぶすべての学生諸君にとって生きた教材となります。 今後もこのブログを通してこのプロジェクトに期待されている皆様に様々な情報を発信していきますので、ご注目ください。

 とくに建築系学科の2年生には、私の担当する「建築施工」で学ぶ内容と平行して現場が進みますので、理解を深め、単位を修得するためのヒントもいろいろちりばめる予定ですので毎週チェックしてください。

 

 

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