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化学応用学専攻生に公益財団法人加藤科学振興会から令和3年度研究奨励金が贈呈されました

2021/05/11

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化学応用学専攻博士後期課程2年の高橋圭太朗さん(電気環境化学研究室・関志朗准教授)の研究「Li-S 電池の高性能化に向けた溶媒和イオン液体及び濃厚電解液を用いたゲル電解質の創製」に対して公益財団法人加藤科学振興会から令和3年度研究奨励金が贈呈されました。

研究の背景/概要

再生可能エネルギー利用の普及は負荷平準化用の大型畜電池が必要不可欠であり、次世代型革新畜電池の開発が注目されています。その1つに高容量、低コストの特徴を有すリチウム硫黄(Li-S)電池が挙げられます。しかし、課題として充放電時にS正極の反応中間体である多硫化リチウム(Li2Sx)が電解液中へ溶出し、電池の著しい寿命低下を引き起こします。この課題に対し、Li2Sx溶出を抑制する正極難溶性電解液として「溶媒和イオン液体(SIL)」やスルホラン溶媒を用いた「濃厚電解液」の適用が見出されています。本研究ではSILまたは高濃度電解液に高分子を導入したゲル固体電解質の適用を提案しました。Li-S電池電解質を液体から固体のゲル電解質に置き換えることで、Li2Sxの溶出が物理的に抑制され、Li-S電池の更なる寿命特性の向上が考えられます。また、電解質に高分子を導入した際の複数のホスト(溶媒/高分子)とゲスト(金属塩)における競争的な配位の影響を明確なモデルとして提示し、社会実装資する安定なLi-S電池用電解質を実現することです。

受賞コメント
この度、公益財団法人加藤科学振興会令和3年度研究奨励を賜り、誠に喜ばしく存じます。指導教員である関准教授にこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。今回の奨励を励みに、今後とも研究に向けてより一層精進して参りたいと思います。
化学応用学専攻