工学院大学の取り組み

「21世紀型ものづくり」を形に
シナジー効果で21世紀社会の発展に貢献
工学院大学は、1887(明治20)年の開学以来、産業界を支える専門技術者を育成してきました。 4学部15学科を擁する工科系総合大学となった現在も、豊富な知識・社会で生きる力・自己実現を志す意識を備えた、質の高い人材を育成することを使命に掲げ、成長し続けています。工学院大学が行っている、特色あるさまざまな取り組みをご紹介します。
学生プロジェクト
異学部生・大学院生融合 × 工学専門知識 × プロジェクト
ものづくり分野を中心とした学生の自主的な創造活動を通して、本学の学生が、事業・実務でリードできる豊かな科学的素養を身につけることをめざし活動しています。すべてのプロジェクトは、学部間、学部生・大学院生間の垣根がなく、分野融合の総合力で挑んでいます。
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ソーラーチーム
オーストラリアで開催される世界大会優勝を目標に活動しています。全学部から集まった300名以上のメンバーで構成され、車両設計・製作はもちろん、マネジメントや広報・メディア対応も学生自ら…
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KRP(工学院大学ロボットプロジェクト)
「NHK学生ロボコン」優勝を目標に活動しています。機構部門と制御部門に担当を分け、ロボット製作をすべて自分たちで行います。実践的な技術力とともにチームマネジメントやリーダーシップを身につけることができます。
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みつばちプロジェクト
イベントを通して、ミツバチに関する知識を深めてもらうことを目的に活動中。
八王子キャンパスでは”内検”と呼ばれる週一回の巣箱の点検と、年数回の”採蜜”を行いながら、自然環境に興味を持ちミツバチを大切に扱っています。 -
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科学教室
学生・生徒 × 自主運営 × 地域の未就学児・小中高校生 × 中高大院連携 × 産官学連携
ものづくりや実験を通じて子どもたちに科学の楽しさを知ってもらう科学実験イベントを八王子キャンパスで20年以上開催。毎年2日間で7,500名以上が来場する日本最大級のこの科学実験イベントは、学生自らが企画・運営を手がけ、当日は先生として子どもたちに実験や工作をレクチャー。学生・生徒にとっては、企画力・技術力・コミュニケーション能力が身につく成長の場となっています。また、附属中学校・高等学校のほか、関東周辺の高校、企業、地域消防署からの展示参加もある中高大院連携及び産官学連携の取り組みでもあります。
イノベーション・ジャパン
学生・教員 × 企業連携 × 最先端の研究成果の披露
国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が主催する国内最大規模の産学マッチングイベントです。業界最前線の企業に対して、教員と学生が、日ごろの研究成果を発表します。学生にとっては、この発表経験がさらなる研究意識の向上と発信力を高めるきっかけとなっています。
エリア防災
学生・教員 × 高度な研究力 × 学部連携 × 地域社会連携
新宿に代表される巨大都市では、首都直下地震だけでなく、集中豪雨による水害など都市型複合災害(オールハザード)への対策が課題です。本学では、キャンパスを構える新宿区、八王子市と包括連携協定を締結し、工学の力を生かしたエリア防災への取り組みを積極的に行っています。特に、本学教員が新宿区および周辺企業と協働して進める防災の取り組みは、国や他の地方公共団体からも都市防災対策のモデルケースとして注目されています。
研究室の挑戦、技術での社会貢献
教員 × 高度な研究力 × 企業 × 商品開発
本学には160を超える研究室があります。そこでは、最先端の科学技術を活用し、物質・エネルギー・情報を組み合わせ、21世紀社会の発展に貢献するための新たな価値を創造する数多くの研究が行われています。
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研究事例1:新たな飼料が地球レベルの食糧危機を救う
小山 文隆 教授 (先進工学部 生命化学科)
小山教授は、豊富な生物資源である昆虫を家畜の飼料にできれば、食糧問題の解決への一助になるのではないかと考え、甲殻類の殻や昆虫の表皮を構成するキチンに注目しました。人間には消化しにくいキチンを分解するキチナーゼと呼ばれる酵素が多くの哺乳類の体内で合成されていることがわかり、キチン含有生物が飼料となりえることを証明しました。 -
研究事例2:セキュリティとセーフティーで社会の安心と安全を守る
藤川 真樹 教授 (情報学部 コンピュータ科学科)
人工物メトリクスという技術を応用して、偽造品づくりを困難にする研究をしています。指紋や網膜など固有の情報で個人を識別するバイオメトリクスという技術を美術工芸品に適用し、複製が困難な情報を物体に与え、ホンモノとニセモノを識別するという方法です。研究室では、目に見えない2次元コードの情報を陶磁器に貼りつけて焼くことで、改変できない情報を付加するという技術を開発しています。 -
研究室一覧
科学教育センター
工学院大学は、「若者の理科離れ」や「科学教育の危機」といわれる日本の局面に向き合い、本学が独自に構築した『新しい教育システム』としての科学教育振興事業を進めてきました。科学イベントでの大学生・大学院生ならびに中・高大院連携校の生徒諸君の支援参画も加え、学内外を問わない科学教育活動を展開しています。この活動が評価され、関東工学教育協会より「業績賞」を、日本工学教育協会からは最も優秀な業績と認定され「工学教育賞(文部科学大臣賞)」が授与されました。