工学院大学（学長：今村 保忠、所在地：東京都新宿区／八王子市）は、各産業におけるイノベーションに貢献すべく、研究成果を各地での展示会で公開しています。10月10日-11日に開催される「おおた研究・開発フェア」（主催：大田区・（公財）大田区産業振興協会）では、小川雅准教授（機械システム工学科）が考案した、溶接継ぎ手の内部応力・ひずみを可視化し、未溶着部など閉じた欠陥を検出する技術を紹介します。

小川雅准教授が構築したこの技術は、エックス線を用いた表面計測により、現場で3次元溶接残留応力を、対象物を壊すこと無く評価します。エックス線回折法では部材の表面のみを計測し、中性子回折法では専用施設内でしか中の様子が分かりませんが、3次元で手軽にひずみがわかります。非弾性ひずみが生じる範囲を特定できると、推定精度が高いことが実験室でのデータから分かっています。また、これまで超音波を使っても閉じたき裂を検出できませんでしたが、この技術を応用することで密着したき裂も評価することができます。
10月10日11日は、「おおた研究・開発フェア」の出展ブースで、これらの方法について紹介します。