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フレキシブル熱電発電モジュールで複雑形状と高熱伝導を実現 10月23日にJST新技術説明会でオンライン公開

2025/10/15

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工学院大学(学長:今村 保忠、所在地:東京都新宿区/八王子市)の桑折 仁 准教授(環境化学科)は、排熱を電力に変換する熱電発電技術の実用化に向けた研究に取り組んでいます。このたび、熱パイプなどの湾曲した熱源にも柔軟に対応でき、従来より高い発電出力が期待できるフレキシブル熱電発電モジュールを開発しました。陽極酸化アルミニウム基板の採用により、柔軟性と高い熱伝導性を両立。工場や住宅配管での排熱回収に加え、電源の確保が難しい地域では自立電源としての展開も期待できます。10月23日にオンライン開催されるJST新技術説明会(主催:国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)、工学院大学)において最新研究成果を企業に向けて紹介し、社会での技術活用を進めます。

 
本熱電発電モジュールの性能と基板表面観察結果例      本熱電発電モジュールの湾曲熱源への設置例
【プレスリリース】フレキシブル熱電発電モジュールで複雑形状と高熱伝導を実現 10月23日にJST新技術説明会でオンライン公開 [239KB]

熱電発電は、わずかな温度差から電力を得ることができるため、工場や住宅などで発生する排熱の有効活用技術として注目されています。従来の熱電発電モジュールはセラミックス基板を使用しており、平板形状で変形ができないため、熱源の形状に制限がありました。今回開発したモジュールは、陽極酸化アルミニウム基板を使用することで、柔軟に変形できる点が特長です。これにより、熱パイプや配管などさまざまな形状の熱源に巻き付けて使用でき、応用範囲が広がります。さらに、従来の高分子基板を用いたフレキシブルモジュールに比べて熱伝導性に優れており、受熱部の熱抵抗を低減できるため、より高い発電出力が可能です。
熱パイプや配管など既存設備に装着するだけで排熱発電が可能となるほか、金属杭に巻き付けて地表に挿せば地表熱の利用も可能です。これまで活用しにくかった熱源をエネルギー資源に変える技術として、社会実装に向けた展開が期待できます。

■特許情報

発明の名称 熱電変換モジュール
発明者 桑折 仁
出願人 学校法人 工学院大学
出願番号 特願2025-022763

■工学院大学 新技術説明会 開催概要

日時 2025年10月23日(木) 10:00~11:55
開催場所 オンライン開催
主催 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)、工学院大学
参加料 無料
事前申込 必要
申込方法 https://jst-shingi.smktg.jp/public/seminar/view/12442

研究に関するお問い合わせ 学校法人 工学院大学 研究推進部研究推進課
担当:堀口
TEL:03-3340-3440
e-mail: sangaku[at]sc.kogakuin.ac.jp