
災害が起きたとき、ペットと共に幸せに暮らすための研究
2011年に発生した東日本大震災では、避難所や仮設住宅におけるペットの共棲環境、放置によるペットの野生化や人畜共通感染症の恐れなどが大きな社会問題となりました。近年、ペットの室内飼育が増加している現状のもと、災害時におけるペット同伴での避難は必要不可欠な課題であり、今後高い発生が予測されている首都直下地震発生時の、都市部でのペット避難に関する検討も必要とされています。
そうした背景のなか、建築学部建築学科の田村雅紀准教授が中心となり、災害時のペット共棲住環境のQOL改善を目的とした建築技術・システムに関する研究・提言を2011年3月より行っています。
提案に際し、本研究では被災地の仮設住宅に赴き、現地でのペット共棲住環境を形づくる材料としての種類・寸法特性を、製造・施工段階からの実態調査を行うとともに、ペットの飼い主への住環境に関するヒアリングを実施。
また、ペット共棲住環境の改善システムを適用し、住宅内外の音響特性も調査するなど、災害時におけるペット共棲住環境におけるQOL改善へむけ、研究を進めています。
1. 東日本大震災における災害時ペット共棲住環境の計画と対応
- 災害初動対応を踏まえた状況分析
- ペット共棲住環境確保に向けた署名活動
- ペット同伴避難に関する法案化への動き
2. 東日本大震災におけるペット共棲仮設住宅の調査と展開
- ペット共棲仮設住宅の実態調査
- ペット共棲住環境の形成費用推計
- 首都直下地震を想定したペット被害量推計
3. 災害時を含めたペット共棲住環境の品質評価
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【平常時・災害時を区別したペット共棲住宅環境の総合的分類】
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【災害時ペット共棲住環境の分類】
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【ペット共棲住環境の整備】
2013/03/29 (金)
福島 ペット共棲仮設住宅での音環境調査
仮設住宅の音環境は健在性能に関わる多くの課題がある。ペット共棲をした場合はその問題が大きくなる可能性があるため、騒音発生器によりペットの鳴き声を生じさせ、音伝搬特性について評価をした。
(田村研究室+金巻とも子客員研究員+麻布大学+アニマルライフソリューションズ)
2013/03/23 (土)
ペット防災訓練とNHK-BS「TOMORROW」での活動紹介(東京・新宿)
都心部では、ペットとともに生活する世帯が増加している。NHK-BSの「TOMORROW」で、ペット共棲に関わる問題が取り上げられた。首都直下地震を見据え、緊急時のペット避難の問題を解決する必要がある。
(田村研究室+村上研究室+金巻とも子客員研究員+斉藤勝之獣医師+アナイス)
2012/03/11 (日)
東日本大震災・動物救援センターの住環境調査(東京・日野 )
避難所・仮設住宅の双方でペットと共棲ができない場合、保護シェルターでの管理が必要となる。 東京に移設されたペット達は、期限付きのこのプレハブ施設で時を過ごすための、仮設的な環境改善提案を行った。
(田村研究室+金巻とも子客員研究員+アナイス)
2011/06/07 (火)
ペット共棲仮設住宅のヒアリング(福島)
福島第一原発周辺地域では、放射能汚染により地域全体で仮設住宅に居住する状況となった。その結果、ペットと共棲するための課題が浮き彫りになり、複数の仮設住宅の実態調査を行った。
(田村研究室+金巻とも子客員研究員+アナイス)