KRT、学生フォーミュラ日本大会2019参戦レポート

2019/09/03

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学生フォーミュラ(工学院レーシングチーム)が、8月27日(火)~31日(土)の5日間、静岡県袋井市の小笠山総合運動場(エコパ)で行われている「第17回学生フォーミュラ日本大会2019」に参戦しました。
チームの学生から届いた大会レポートをお伝えします。

大会レポート 1日目(8/27)

ついに、学生フォーミュラ日本大会 2019が開催されました。8月 27日から 31日までの 5日間、小笠山総合運動公園にて行われます。この1年間の集大成を発揮する場です。

第 17回を迎える今大会初日、午前中は曇り空で涼しい気候でしたが、夕方から雨が降り、各チームは対応に追われました。弊チームも、ピットや車両周りの雨対策に一苦労しましたが、ほぼ予定通りに日程を進めることができました。
10時半ごろ現地に到着し、受付のために車両の組み上げを行いました。その後、明日朝一で行われる車検に向けての車両整備を行いました。

午後 3時半から行われたコスト審査では、メンバー全員が審査へ参加するのが初めてであったため、学ぶべきことが多くありました。設計するマシンの価格が性能に見合うような妥当なものであるかどうか、そして事前に提出した書類との整合性を見るコスト審査は、車作りにおいてとても重要な要素なので、次年度に向けての課題のひとつです。
次に行われたデザイン審査では、実際のマシンを目の前に、各セクションの代表が自ら設計や製作したパーツについて審査員からの質問に熱心に答えていました。正確な点数は後日送付されるスコアシートに記載されますが、特にパワートレイン部門は好印象でした。以上で1日目の日程は終了となりました。

2日目は、技術車検やチルト(車両傾け)テスト、騒音試験といった車検審査、また、静的審査のプレゼン審査を行います。

大会レポート 2日目(8/28)

学生フォーミュラ日本大会 2019の 2日目を迎えました。
朝から強風注意報が発令されるほどに風が強く、日中は降水もありテントのあるピットでは対応に追われましたが、マシンへの影響はほとんどなく、各種車検をスムーズに受けることができました。

9時ごろに 1 回目の技術車検を受け、7項目の問題を指摘されました。その後、ドライバー脱出試験、フラッグテストを行なったのちピットに車両を戻し、1度目の技術車検で指摘された問題を修正しました。再び車検を受け、無事に技術車検を通過しました。指摘された点については次年度への教訓とし、製作に活かしていきます。15時に重量計測を行い、続けてチルトテストを実施しました。KRT19の車両重量(ガソリン満タン、ドライバー非乗車)は 235kgでした。チルトテストは、1 回目の 60度傾斜時に外側のタイヤが浮いてしまったため、再試験となりました。アライメント調整不足によるものだと判断し、アライメント調整を行ったのち、2回目の試験で通過いたしました。その後、騒音テストを実施しましたが、アイドリング時は規定値 103dBを超える 104dB、指定回転数時は規定値 110dBを超える 114dBとなってしまったため、1回目の騒音テストは通過できませんでした。ここで、本日の車検は終了となりました。
16時ごろには、静的審査のプレゼン審査を受けました。1年生がプレゼンターとなり、短い準備期間ではありましたが、無事発表を行うことができました。今回の経験を活かし、来年度の発表につなげたいと思います。
17時頃には、車両を並べ大会参加チーム全員での集合写真撮影を行いました。以上で本日の日程は終了となりました。

3日目は、本日通過しきれなかった騒音試験、また、実施していないブレーキテストを通過し次 第、スキッドパッド、アクセラレーション等の動的審査へと進む予定です。

大会レポート 3日目(8/29)

学生フォーミュラ日本大会 2019の 3日目を迎えました。本日は、昨日までとは一転し、1日を通して日差しが強く、蒸し暑い環境となりました。

さて、本日はじめは、昨日通過できなかった騒音試験を行いました。同試験は、本日 2回目の試験で通過しました。その後受けたブレーキテストは 6回目の試験で通過しました。全車検通過時にはすでに、アクセラレーションとスキッドパッドの走行タイミングが過ぎてしまっていたため、この2つの種目に出走することができませんでした。
17時頃に出走した 1 回目のオートクロスは、早川雄大がドライバーとなり、走行いたしました。2周おこなったタイムアタックの結果、最速記録は65.662s でした。オートクロスへと出走しタイムを残した 67チーム中、51番目の記録でした。先日おこなった静的審査(デザイン、プレゼンテーション)及び、アクセラレーションとスキッド パッドの結果が発表されました。結果を次表に示します。
種目 順位 点数
デザイン 20位 84点
プレゼンテーション 83位 16.40点
アクセラレーション - -
スキッドパッド - -
車検通過にてこずってしまったことにより、アクセラレーションとスキッドパッドに出走する事が出来なかったことは、非常に残念で悔しい思いでございます。次年度での早期車検通過は必須であると考えております。車両設計・制作へと活かしてまいります。

明日 4日目は、午後にエンデュランス走行を行います。あいにくの雨予報となっていますが、今大会最後の走行となるので、気持ちを切り替え、好成績を残せるように全力を尽くす所存でございます。

大会レポート 4日目(8/30)

学生フォーミュラ日本大会 2019の 4日目を迎えました。本日、朝方の大雨の影響により、1日の日程が全て 1時間遅れで進むこととなりました。しかしながら、エンデュランス走行予定時刻の午後になるにつれ、だんだんと天候が回復していき、ドライコンディションでのエンデュランスとなりました。

周回コースを 2 人のドライバーで 20 周するエンデュランス競技、最初の 10周は早川雄大が走りました。途中で佐藤優樹にドライバーチェンジをし、残りの 10周を走行しました。終わり頃に、わずかな間弱い雨が振りましたが、走行に大きな影響はなく、無事 計 20 周完走しました。この走行中の最速 Lapタイムは 1"07.838 で、この日に出走した全ての車の中において最速タイムとなりました。エンデュランスの順位は、明日、まだ出走していない車が全て走行したのちに決まります。このエンデュランス走行完走をもって、今年の私たちの大会での走行は最後となりました。

さて、17時半頃からは、デザインファイナル審査が行われました。デザイン審査上位 3校のデザイン発表を見ることのできる機会です。私たちは静的審査において、良い成績を残すことができなかったため、発表内容や発表の仕方を学ぶべく、見学させていただきました。 以上で、本日の日程は終了しました。

明日は大会最終日で、私たちは競技を行いませんが、他大学様とのマシンを交えての交流を行う予定です。また、順位等の結果が決まる日となります。

大会レポート 5日目(8/31)

ついに学生フォーミュラ日本大会 2019の 5日目(最終日)を迎えました。本日は、多少雲があるものの日が照りつける、とても暑い 1日となりました。

本日、私たちの競技は無いので、上位校のエンデュランス計測や、他大学様のピットへと訪問させて頂き質問・交流等を行いました。また、先日までに発表されていなかった競技結果を含む、全種目の結果が発表されました。以下に、その結果を記します。
  種目 順位 点数
静的審査 コスト 71位 11.74点
デザイン 20位 84点
プレゼンテーション 83位 16.4点
動的審査 アクセラレーション - 0点
スキッドパッド - 0点
オートクロス 51位 68.26点
エンデュランス 14位 143.64点
効率 5位 82.46点
総合 35位 406.50点
私たち、工学院大学学生フォーミュラ、工学院レーシングチーム(KRT)は総合35位となりました。これは昨年の結果 84 位を大きく上回る結果となりました。
以上で今大会全日程を終了しました。

このような成績を残せたのは今年 1年間、支援・応援して下さった皆様のおかげでございます、誠にありがとうございました。今後とも変わらぬご支援を承りますよう、何卒よろしくお願いします。
これから、今年度の反省、次年度の人事や車両のコンセプトの決定をし、次期マシン製作へと進んで参ります。KRT20の活躍に、どうぞご期待ください。
学生フォーミュラ公式サイト
学生フォーミュラ(工学院レーシングチーム)
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学生グループによる理工学に関する創造活動。世界一を狙う「ソーラーチーム」や、キャンパスで採取した蜂蜜を商品化している「みつばちプロジェクト」など10を超える団体が活動中。