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紀基樹客員研究員(教育推進機構)の参加する国際研究チームが、ブラックホール近くの磁場の画像化に成功

2021/03/25

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  • M87ブラックホール近傍の偏光画像。白線の向きは偏光の方向と一致し、ブラックホール 周辺の磁場の向きと関係している。 画像:Event Horizon Telescope Collaboration
工学院大学の紀基樹 客員研究員(教育推進機構)が参加するイベント・ホライズン・テレスコープ (Event Horizon Telescope; EHT) プロジェクトが、楕円銀河 M87 の中心にある巨大ブラックホールのごく近傍で、電波の偏光を捉えることに成功しました。
これは、ブラックホールの周りに整列した磁場が存在することを初めて直接的に示す成果です。

この観測結果は、5500万光年離れた銀河の中心からどのような仕組みでパワフルなジェットが噴出されるのかを説明する鍵となります。これは、2019年4月に発表された成果 (論文1~論文6) に続く研究成果です。 2021年3月24日、 アストロフィジカルジャーナル(The Astrophysical Journal Letters) から2編の論文として公開されました。

「EHTプロジェクトは、世界中の研究者約300名による共同研究です。コロナ禍の困難の中でも国際オンラインディスカッションを繰り返して、大きな成果に結びつきました。得られた偏光画像は、磁場によるジェット駆動シナリオを支持しています。
今後は、さらに東アジアVLBI観測網による観測データと組み合わせることによって、宇宙物理学の難問のひとつ「ジェット噴出機構」の解明に迫りたいと考えています。」と、EHTプロジェクトメンバーで、東アジアVLBI観測網の活動銀河科学グループのリーダーも務める紀 客員研究員は意気込みを語りました。
Event Horizon Telescope Japan
Event Horizon Telescope