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電気安全研究室の研究論文がJournal of Biomedical Systems & Emerging Technologiesに掲載されました

2021/11/30

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市川紀充准教授(電気電子工学科)がEditor-in-Chief(編集長)を務める査読付き英文論文誌の"Journal of Biomedical Systems & Emerging Technologies"に、電気学会D部門「放電・静電気に起因する電子機器の故障・誤動作防止調査専門委員会」の特集号"Electromagnetic Environmental Issues in Smart Facility"が発刊され、その特集号に電気安全研究室の次の研究論文が掲載されました。
Norimitsu Ichikawa and Satoshi Sakaue, "Epidemiology of Rate of Fatality Due to Electric Shock, 2015-2017", Volume 8:6, 125, pp. 1~5, 2021.

本論文のまとめは、次のような内容です。

感電など電気災害に関する安全教育は、継続することが重要である。専門家の方々は単独で実験を行うこともあり、その方が他の事業場に移ったりした場合に、その経験や知見が事業場内に伝わりきらないこともある。災害の原因となる電気設備のどこが危険なのか、どのような操作をすると危ないのかといったことは、安全教育を継続していくことで事業場内に浸透し、危険源となる箇所をなくすことにつながる。
事業場内での安全教育の継続・向上が行われなくなると、過去に発生した同様の災害が、繰り返し発生する可能性がある。例えばアーク溶接機では、自動電撃防止装置が付いていないことで感電死亡災害が発生しているケースが散見される。一般に使用される感電災害の防止策を確実に実施するだけでなく、さらに優れた防止対策の研究開発やその技術の導入など、安全に配慮したものを積極的に使用することも必要といえる。
感電防止に関する新しい対策は、過去の感電死亡災害事例だけでなく、近年発生した死亡災害などの事例から検討することが求められる。今後も、古い電気設備から新しい電気設備への交換に伴い、感電災害の年間の発生件数は減少させることが可能であると思われる。新しい電気設備の危険源となりうる箇所はどこかなども理解しておくことが必要だ。
本稿の内容が、近い将来、年間の感電死亡災害をゼロにするための基礎として役立つことを期待したい。

Journal of Biomedical Systems & Emerging Technologiesは、HilarisのJournal impact factorが0.69で、Journal 5 years impact factorが1.57の英文論文誌で、今後、Journal impact factorが上がることが期待されております。

Electromagnetic Environmental Issues in Smart Facilities | Journal of Biomedical Systems & Emerging Technologies
電気安全研究室