冨永研究室(建築デザイン学科)と山形県建築士会新庄支部が「旧蚕糸試験場新庄支場を中心としたまちづくり」にて、第11回まちづくり優秀賞を受賞しました。
この賞は、公益社団法人日本建築士会連合会が各地域の建築士や建築士会・他団体によるまちづくり活動の実績を評価・表彰するものです。
今年度は全国27か所の応募のうち1次審査(書類選考)に残った7プロジェクトを対象に、11月19日(金)にオンライン公開最終審査が行われました。
当日は、研究室が手掛けた3棟の木造蚕室の改修を軸としたまちづくり活動について、そのプロセスと波及効果・今後の展開を冨永教授がプレゼンしました。また質疑応答では新庄市商工観光課長も参加しての議論となりました。
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2018年12月に竣工した第五蚕室(写真:小川重雄)
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2020年1月に竣工した第四蚕室(写真:小川重雄)
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2021年1月に竣工した第一蚕室(写真:小川重雄)
審査員からは、登録有形文化財を拠り所に行政・市民活動団体・建築士会・大学が各々の立場を生かした活動で連携した点に加え、歴史ある建築の空間特性を生かした良質な改修の業績が評価され、総合2位の優秀賞となりました。
この内容は、日本建築士会連合会発行「建築士」2022年3月号のまちづくり賞特集で掲載されます。また新庄市は、今後はこの施設を起点とした周辺整備事業へ展開し、市域全体を活用した文化財保存と地域の活性化を目指します。
冨永祥子教授の受賞コメント
2014年から関わり始めて丸7年、この施設を中心にまちが盛り上がっていくプロセスを目の当たりにし、私自身も蚕糸試験場の長い歴史の一員であることを強く意識するようになりました。目の前の改修設計を淡々とやっていたらいつの間にかまちづくりに繋がっていたという、初めてでかつ素晴らしい経験となりました。新庄市・山形県建築士会・市民団体の皆様、調査や利活用提案作成を協働した篠沢健太先生・多田脩二先生(千葉工業大学/改修構造設計も担当)、そして関わってくれた歴代の研究室OB・OGの皆さんに、心から感謝申し上げます。第2フェーズも引き続き頑張ります。