電気・電子工学専攻 吉村昌稀さんが実用表面分析講演会(PSA23)でPowell賞を受賞

2023/12/18

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10月26日に開催された2023年度実用表面分析講演会(主催:一般社団法人 表面分析研究会)において、電気・電子工学専攻2年の吉村昌稀さん(物質計測制御研究室・坂本哲夫教授)がPowell賞を受賞しました。Powell賞は、米国NISTのC. J. Powell博士の名前にちなんで命名され、1995年から毎年PSAのベストポスター講演者に授与されています。

研究題目:共鳴ポンピング・トンネルイオン化SNMSによる同位体比分析手法の開発

吉村さんの研究はごく僅かな同位体比を精密に分析するための手法を研究し、一般的に難しいとされる微小視野での高精度同位体比イメージングを可能としました。環境物質分析、福島第一原発の廃炉工程で大いに役立つ成果です。

受賞コメント
このたび伝統あるPowell賞を頂いたことに、誠に感謝にたえません。学生だけを対象とした賞ではなく、社会人研究者も含めた中から受賞したことに感激しています。研究の基本アイデアをアドバイスしていただいた坂本先生、実験を一緒にしていただいた森田先生と、支えてくれた研究メンバーと家族に感謝の意を示します。この研究で最も大変だったことは二つのレーザーのタイミング・照射位置を正確に合わせることでした。実験を進めるにあたり、合わせる方法やコツをつかみ、初めて結果が出たときの感動は一生忘れないと思います。また、この技術が環境問題や原発の廃炉、地球惑星科学といった広い分野に貢献する可能性を秘めていることは今後の私にとってはこれ以上ない達成感と励みになるはずです。