9月に開催された「令和6年 電気学会 基礎・材料・共通部門大会」において、電気・電子工学専攻修士2年の池谷優之さん(電気電子機能材料研究室・鷹野一朗教授)が、若手ポスター優秀賞を受賞しました。
研究題目:アニール処理したアノード酸化ニオブの光触媒特性に対する窒素イオン照射量依存性
近年新たな光触媒材料として、酸化チタンのバンドギャップに近く、安定性や無毒性に優れたNbの酸化物(Nb2O5)が研究の対象となっています。しかしながら、可視光下では光触媒効果が発揮されないため吸収波長領域の拡大が課題となっています。その対策として、窒素などの不純物をドープすることで、伝導帯のバンドギャップ端に新しい準位を形成し、可視光による応答を可能にする方法があります。本研究では、不純物ドープ量の制御が容易なイオン注入法を用いて窒素の添加を行いました。窒素イオンにはN2+イオンビームを用い、光触媒効果に対する最適値を求めました。特にウェットプロセスとドライプロセスを融合した技術が評価されました。この研究は本学応用化学科の阿相研究室(指導教員:阿相英孝教授)と共同で行われています。
講演大会では、63件のポスター発表があり、その中から6件が受賞しました。
受賞コメント
この度は若手ポスター優秀賞を賜り大変嬉しく思います。日頃からご指導くださる鷹野一朗教授、本研究に多くの助言をしてくださった阿相英孝教授に厚く感謝申し上げます。