2025年9月2日、東京商工会議所で開催された「tosho攻めの脱炭素 先を行け~つどう、つながる、つくる~」に本学の教授2名が登壇し、脱炭素経営に取り組む企業関係者に向けて講演を行いました。
東京商工会議所は、明治期に渋沢栄一によって設立され、8万社以上の会員数を誇る商工会議所です。本学は、日頃より同所会員企業から技術に関する質問を受け、各社における具体的な技術改善を支援しています。
今回のイベントは、脱炭素・省エネの取り組みを経営改善と新たなビジネスチャンスに繫げるために、中小企業を支援する目的で東京商工会議所が開催する事業です。その中で「東商脱炭素“ラボ” 脱炭素をビジネスチャンスに!」をサブタイトルとするこの会には、新規事業を担う部署や経営者が参加。まず、発表パートでは、高見知秀教授(教育推進機構 基礎・教養科)が、続いて松田靖弘教授(先進工学部 応用化学科)が講演しました。
発表パートに続いて、先生方に直接相談する情報交換パートが設けられ、「電子製品の廃棄物の破砕処理事業をしているが、これから金、銀、プラチナ等を取り出せるか。」「この技術が浸透した場合、リサイクル市場の規模は?」「ゲル商品を卸として扱う場合、どのようなことに注意すればよいか?」といった具体的な質問があがりました。
研究者が企業の方と直接会話することで、社会のニーズを知り、研究成果の社会実装に近づくことができます。工学院大学は引き続き企業交流会や展示会に参加し、技術で社会に貢献します。
■発表タイトル
高見知秀教授(ナノ化学研究室 ※基礎・教養科 協力研究室)
【金属溶解回収】王水を使わずに金をはじめとする金属を溶かして回収する
松田靖弘教授(高分子物理化学研究室 ※川井忠智准教授と共同主宰)
【ポリ乳酸ハイドロゲル】環境・生体親和性が高いポリ乳酸ハイドロゲルの簡便な作製