2025年10月16日、冨永祥子教授(建築デザイン学科)がDAM Architectural Book Award 2025を受賞しました。
この賞は、The Frankfurt Book Fairとドイツ建築博物館(DAM)が主催する国際賞で、本のデザイン・コンセプト・革新性などの観点から、毎年「今年の10の最高の建築書」を選ぶというものです。
ドイツ建築博物館(DAM)は、現代及び古典の作品を含む180,000の建築図面と600のモデルのコレクションを所有する世界的権威のある建築博物館です。今年は世界の建築&アート系出版社101社から発行された258作品を対象に審査が行われました。
10作品に選ばれた「日本建築の擬=Fake Designs of Japanese Architecture」は、冨永教授の主宰する設計事務所が、研究助成金にて2022年~2024年に実施した中世仏堂を中心とする日本建築の調査とその分析をまとめた書籍で、事務所が運営するGADEN Booksから自費出版したものです。
構成は資料文献・事例紹介・構造解析・鼎談・論考など多岐に渡るコンテンツからなり、その中で冨永教授は、現地での空間体験を伝える書画タッチのドローイングと漫画を手掛けました。
現代建築家が新しい切り口で日本建築を分析する深い洞察力、本の斬新な構成と優れたデザイン、そして個人設計事務所がこのような本の企画から出版までの工程を行った点などが高く評価されました。
なお、冨永教授のDAM賞受賞は、2020年「ホルツバウ—近代初期ドイツ木造建築」に続く2度目の快挙となります。