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澤岡清秀名誉教授と大内田史郎教授(建築デザイン学科)とがスパイラル40周年記念展に登壇

2025/10/22

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大内田史郎教授(建築デザイン学科)は、10月1日(水)から13日(月・祝)まで開催された特別展「槇文彦とスパイラル –アートの生きる場所–」の関連イベントに2回登壇し、スパイラルの建築的価値や設計の背景について語りました。

東京・青山の複合文化施設「スパイラル」は1985年に建築家・槇文彦氏の設計により誕生しました。「文化の事業化」を掲げて開館して以来、生活とアートの融合をテーマに多彩な文化活動を展開しています。

10月4日(土)に登壇したのは「DOCOMOMO Japan選定プレート贈呈式ならびに記念トーク」です。
DOCOMOMO Japanにより「日本のモダン・ムーブメントの建築」に選定され、本年で開館40周年を迎えたスパイラルの魅力や、設計者である槇文彦氏の功績についてのトークが行われました。
大内田教授は建築史の視点から、スパイラルの国際的意義や文化的価値、さらに館内の細部に施された装飾のデザインといった見どころについて解説しました。

10月11日(土)開催、トーク「スパイラル設計のプロセス」では、東京・青山の複合文化施設「スパイラル」がいかに生まれ、なぜ今も魅力を保つのかについて、当時の設計チームの一員である澤岡清秀名誉教授と聞き手の大内田史郎教授が語り合いました。

  • 手前:大内田史郎教授 / 奥:澤岡清秀名誉教授

トークでは、1980年代にワコールが「青山から文化を発信する拠点を」と槇総合計画事務所へ依頼したことから始まり、設計チームが細長い敷地や地下鉄の振動といった制約を逆手に取り、建物の最奥部の明るいアトリウム、円弧状のスロープ、街に開いた大階段によって回遊的な体験を生み出す構成を採用した経緯が紹介されました。あわせて、アルミパネルの平滑な「面」とそこに刻まれた繊細な「線」のコントラストによる精緻な外観が街に溶け込み、展示・公演・カフェを支える運営の工夫と相まって、スパイラルが40年経った今も街と文化をつなぎ続けていることが語られました。

また、展示の設営やイベントの運営には大内田研究室の学生たちも参加しました。 展示物の設置では、来場者の目線を意識し、見やすい高さや角度を工夫するなど、細かな調整を行いました。さらに、普段は目にすることのないスパイラルの設計段階における手書きの図面やスケッチを間近で見ることができ、当時の槇文彦氏の設計プロセスや考え方に触れる貴重な経験となりました。

スパイラル40周年記念展に大内田史郎教授(建築デザイン学科)が登壇
保存・再生デザイン 大内田研究室