2025年度株式会社クリエイトリンクとのISDCプログラム最終報告会を実施

2026/03/30

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2026年3月12日(木)、株式会社クリエイトリンクのご支援のもと、2025年度ISDCプログラム最終報告会を実施しました。本報告会では、約1年間にわたる研究の集大成として、参加学生がそれぞれの成果を発表しました。

11月の中間報告会において、株式会社クリエイトリンクの参加者の皆様からいただいたご意見やご指摘・ご質問を踏まえ、さらに研究を深化させており、当日の発表からは各自のテーマに対する強い関心と思い入れ、そして熱意が感じられました。
今年度は、既存の街並みや地形、建物を活用・再利用する提案が多く見られ、参画企業である株式会社クリエイトリンクの事業内容とも重なる点が多い内容となりました。発表後の質疑応答では、プロの視点からの鋭い質問や多くのご助言に加え、学生ならではの視点に対する感想も寄せられ、活発な意見交換が行われました。

受賞作品の選考においては、いずれの研究も甲乙つけがたい内容であり、ご参加いただいた方々の評価も分かれましたが、百貨店の歴史と役割の変遷を建築的視点から考察し、スペクタクル性を有する文化的施設として再評価することを目指した修士課程建築学専攻2年・佐藤慧さんの研究が最優秀賞に選ばれました。

発表後の総評では、各研究に対する温かい講評と今後の発展への期待が寄せられ、参加学生にとって大きな自信につながるとともに、今後も研究を継続する学生にとっては、新たな示唆を得る貴重な機会となりました。

【審査結果】

-最優秀賞 佐藤 慧  (大学院工学研究科 建築学専攻 修士2年)
「スペクタクル空間を有する百貨店の変容-都市文化の形成と商業建築としての苦難-」
-優秀賞 井上 琴乃(大学院工学研究科 建築学専攻 修士2年)
「坂道に連なる居場所 -東京の坂道における横丁的集客施設の可能性について-」

■受賞者からのコメント■

最優秀賞 佐藤 慧さん
この度は最優秀賞を賜り、心より感謝申し上げます。最終発表会では、現場の最前線で活躍される方々の現実的な視点や、未来の商業施設に挑み続ける柔軟な姿勢に触れ、大きな刺激を受けました。いただいた講評は自信につながる貴重なものでした。
研究では、村野藤吾の示す商業主義と百貨店建築の関係を読み解き、百貨店を消費の場にとどまらない文化的施設として再評価することを目指しました。その過程で、合理性と文化的空間性の両立に苦心し、効率性に偏らないアドホックな空間のあり方を模索しました。固定観念にとらわれず百貨店の本質を掘り下げた経験は非常に密度の高いものでした。
今後は設計事務所での実務において、本研究の知見を活かし、商業施設の改修などにも積極的に関わりながら、変わらぬ本質を守りつつ変化し続ける姿勢で挑戦を続けてまいります。

優秀賞 井上 琴乃さん
この度は、優秀賞という名誉ある賞をいただき、心より感謝申し上げます。
自身の取り組んできた研究をご評価いただけたことを大変嬉しく思うとともに、最終発表会では普段なかなか伺うことのできない企業の方々からの貴重なご意見を頂戴し、大変有意義な経験となりました。
私は学部時代より、都市の再開発において人々の多様な「ふるまい」が失われつつある現状に対し、集客空間や公共空間における新しい空間のあり方を提案してまいりました。実際のまちづくりには複雑な状況や制約が伴いますが、「学生の自分だからこそ提案できることは何か」と思い悩み、試行錯誤を繰り返しました。その中で、何よりも「人々が心から楽しみ、自ずと訪れたくなるような空間を作ること」を第一に考えたことが、今回の提案に繋がりました。
春からは社会人となりますが、学生時代に培った視点を大切にし、社会においても、多様な人々が思い思いに過ごせる、これからのまちに対する新しい建築のあり方を提案していきたいと考えております。改めまして、この度は誠にありがとうございました。

ISDCプログラムとは

学生と企業が「直接的(ダイレクト)」に「連携する(つなぐ)」、これまでにないコラボレーションプログラムです。学生は企業の課題に自らの研究でチャレンジし、評価を受けます。

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