4月19日、JR国立駅前にて国立駅開業100周年を記念したイベントが開催され、大内田史郎教授(建築デザイン学科)が「THEレトロ駅シンポジウム」に登壇しました。シンポジウムは国立市長をはじめとする登壇者とともに、旧国立駅舎のこれまでとこれからについて語るパネルディスカッション形式で行われ、本学特任教授の藤森照信先生もビデオメッセージで参加しました。
国立駅は大正15年(1926年)に開業。赤い三角屋根が印象的な旧国立駅舎は、ロマネスク風のアーチ窓を備えた西洋風のデザインで、長年にわたり地域の象徴として親しまれてきました。設計は、帝国ホテルの建設に関わったフランク・ロイド・ライトに師事した河野傳だとされています。
旧国立駅舎は2006年、中央線の高架化工事に伴い解体されましたが、市民の保存を望む声を背景に、部材の約7割が保管され、2020年に復原されました。現在は展示室や物販スペースを備えた案内施設として、地域の交流拠点となっています。
シンポジウムは旧国立駅舎内の広場で開催され、駅舎の特長であるアーチ窓や、天井の高さといった建築的魅力のほか、復原が実現した経緯などが紹介されました。また、単なる復原にとどまらず、どのように使い続けていくかという視点の重要性についても議論が交わされました。
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旧国立駅舎外観
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藤森特任教授によるビデオメッセージ
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解説する大内田教授
藤森先生はビデオメッセージの中で、旧駅舎が大学通りの桜並木の終着点に位置することの意味や、歴史的建築物として復原された意義に触れ、駅舎はまちの記憶そのものであり、それを残すことが地域のアイデンティティにつながると述べました。
大内田教授は今回の旧国立駅舎の事例について、駅と駅が鉄道のネットワークでつながるように、まち同士もつながり広がっていく可能性に言及し、今後のまちづくりにおける一つのモデルとなることへの期待を示しました。
シンポジウムには約100名が来場し、立ち見が出るほどの盛況となりました。国立駅開業100周年を機に、地域の記憶を未来へつなぐ取り組みとして、多くの関心を集める機会となりました。



