工学院レーシングチーム(KRT)は、8月2日(日)から8月7日(金)にかけてAichi Sky Expo(愛知県常滑市)で開催された公益社団法人自動車技術会主催「学生フォーミュラ日本大会2026」に参戦しました。
昨年大会で工学院レーシングチームは、ICVクラスのオートクロス賞で2位を獲得し、総合12位を記録しました。今年はICVクラス総合3位を目標に掲げ、改良を重ねた新車両「KRT27 proto」で大会に臨みました。
学生フォーミュラ日本大会は、設計やデザイン、コスト、走行性能に至るまで、車両開発にかかわるすべての段階が審査されるものづくりのコンペティションです。車両の安全性などを確認する車検をはじめ、車両を走らせず、設計や生産工程などを審査する3つの静的審査と、実際に車両を走行させ、加速性能や旋回性能、耐久性などを競う5つの動的審査の総合点を競います。
「速い工学院大学」を強みとし、動的審査に自信のあるKRT。一方で、学部生を中心としたチーム編成の中で、ビジネスプランの提案や製造コストなど、専門的な知識が求められる静的審査には課題を感じていました。
そこで今年は静的審査の対策にも力を入れ、実走データに基づいた車両設計を行うとともに、分かりやすいプレゼンテーション資料の作成や想定質問への準備などを重ねて大会に臨みました。その結果、3つの静的審査すべてで昨年を上回る順位を記録。特にデザイン審査では、過去大会のデータを参照しながら定量的な根拠に基づいて車両を設計している点が、審査員から高く評価されました。
動的審査に向けても、車両製作を迅速に行い、チーム史上初となる3月中のシェイクダウンを実施。審査を想定したコースで10回以上の試走を重ね、車両の調整を進めてきました。試走では大きな不具合もなく安定した走行を続け、
今年強化した冷却性能に加え、コーナリング性能や扱いやすさの向上も確認していました。大会でもその成果を発揮し、4日目に行われたオートクロスでは4位を記録。アクセラレーションでも、チーム歴代の自己ベストを更新しました。
最終種目のエンデュランスに向けては、例年よりも路面が滑りやすい状況を踏まえて車両を調整するとともに、審査前に行われる車検に備えて各部の確認を進め、最後の審査に臨みました。しかし、出走直前に車両の不具合が見つかり、エンデュランス審査への出走は叶いませんでした。
新車両「KRT27 proto」は、2028年度の完成を見据えた3か年計画の初年度にあたる、進化の途上にある車両です。今大会は総合23位となりましたが、静的審査で昨年を上回り、動的審査でもオートクロス4位、アクセラレーションでチーム歴代の自己ベストを記録するなど、来年、再来年につながる成果を残しました。
チームは今大会で得た経験と課題を車両開発に生かし、さらなる進化を目指して挑戦を続けます。
工学院レーシングチーム チームリーダー 石井伶奈さん(先進工学部環境化学科3年)コメント
今大会に向けては、例年より約1か月短いスケジュールの中でも計画的に車両製作を進め、試走や調整を重ねて大会に臨みました。本番ではオートクロス4位、アクセラレーションでチーム歴代の自己ベストを更新するなど、これまでの取り組みを結果につなげることができました。エンデュランスへの出走は叶いませんでしたが、今後につながる成果を得るとともに、新たな課題も見えた大会だったと感じています。
今年は新たに約20人の1年生が加わり、チームの規模も大きくなりました。リーダーとして多くのメンバーをまとめることに難しさを感じる場面もありましたが、同期や先輩、後輩に相談しながら活動を進めてきました。メンバー一人ひとりが自分から考えて動き、チームを支えてくれたことに感謝しています。
また、日頃よりご支援・ご声援をいただいているスポンサーの皆様、大学関係者の皆様、OB・OGの皆様をはじめ、多くの方々に支えていただいたからこそ、ここまで活動を続けることができました。改めて感謝申し上げます。
今回の経験を生かし、後輩たちには今年届かなかった目標に向けて、さらに良い結果を目指してほしいと思っています。新しいメンバーも加わる中で、後輩たちがチームをさらに成長させ、来年の大会でどのような成果を見せてくれるのか楽しみです。今後とも変わらぬご支援・ご声援をよろしくお願いいたします。

