まちづくり学科 野澤研究室(指導教員:野澤康教授)の学生たちが、八王子中町まちづくり協議会と共同で八王子中町花街散策MAPをリニューアルしました。
リニューアルが決まった2020年2月以降、中町をより深く知るために学生たちと協議会メンバーがまち歩きを実施。現状を把握し、魅力を探していきました。また、学生たちが主体となり、「どんな人が生活しているか」「中町の魅力は何か」など地元の方々の声をアンケートで収集しました。
まち歩きやアンケートで集めた情報をもとに、マップのコンセプトを議論しました。話し合いを進める中で、「多くの人々に手に取ってもらい、花街のことをより知ってもらいたい」という想いが学生間の共通認識になりました。マップを見て中町の変遷を学べる、温かみのある地図にするためイラスト風にする、地元の方々の言葉を掲載する等、さまざまな案を出し合いました。まち歩きで野良猫や店先の招き猫などを多く見かけたことを思い出し、猫に着目したアイディアも出てきました。
議論を繰り返して固まったコンセプトや地元の方々へのアンケート結果、調査した歴史的資源の情報などを整理して、デザイナーさんへと引継ぎました。
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八王子中町まちづくり協議会と定例会を実施
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研究室でも意見出しを重ねた
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完成したマップを折る作業も担当
完成したマップのタイトルは「粋な中町お散歩小路」。そのタイトルにピッタリの「鳥獣戯画」風の猫が歴史ある中町花街の雰囲気を伝えています。パンフレットは7000部作成され、「まちなか休憩所八王子宿」(八王子市中町12-11)で無料配布されています。今後、協力店の店頭など配布場所を拡げていく予定です。
この活動は、読売新聞多摩版(8月28日付)で紹介されました。


野澤研究室 修士1年 高橋豪太さんコメント
旧版の制作に携わった先輩方の想いを尊重しつつも、地元の方々の声を盛り込んだ内容にしようと意識しました。実際に、インタビューを通して花街に対する誇りや愛情など様々な想いを中町の方々から伺うことができ、そんな「地元への想い」をマップに詰めました。多くの方に中町の魅力を伝える素晴らしいものになったと感じています。
- 都市デザイン 野澤研究室