建築学専攻生がJIA東京都学生卒業設計コンクール2022で山田憲明賞を受賞

2022/05/26

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第31回JIA東京都学生卒業設計コンクール2022において、建築学専攻修士1年の田坂太樹さん(冨永研究室・冨永祥子教授)が山田憲明賞(審査員賞)を受賞しました。

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  • プレゼンテーションの様子

今年度は東京の建築系学部・学科を持つ各大学から55作品の応募があり、全国審査に進む作品を選ぶための審査が行われました。

田坂君の作品は、豊臣秀吉の築いたかつての大坂城の複雑な石垣が今もなお地下に眠る大阪城公園で「重層する歴史を連続的に体験することができる新たな地下空間」の設計提案です。特徴的な石垣形状に対応した天井高・掘り残しの壁面の操作によって場所ごとに異なる印象の空間を切り出し、そこへ鑑賞者の視点を操作する建築的装置を組み込むことで、多様な見せ方を提示しています。

審査員の山田憲明氏からは「埋蔵されている歴史を掘り起こし、それをドラマチックに魅せるストーリーと構成の鮮やかさ、プレゼンの完成度」を高く評価され、このたび審査員賞受賞となりました。

受賞コメント
4年間の建築学生生活を締め括る卒業設計が、このような形で評価していただけたことを心から嬉しく思います。
東京都の各大学の優秀作品が一堂に会する本大会で自分の作品を発表し、審査員を始め多くの方と意見交流が出来たことは、私にとってとても貴重な経験になりました。ここで得た手応えを自信に、次の全国コンクール、これから先の修士生活も全力で取り組んでいきたいと思います。

私は、最も見栄えのする時期をクローズアップする傾向にある現在の歴史の見せ方に疑問を抱き、地元大阪のシンボルである大阪城を舞台に、歴史の重層性を身をもって体感できる施設を提案しました。 この設計提案を通して、少しでも多くの人に歴史の新しい見せ方を示せたことは、制作した甲斐があったと思いました。 何度もエスキスを重ね、手厚くご指導して下さった冨永先生をはじめとする先生方、先輩方、制作を手伝ってもらった後輩たち、どんな時も支えてくれた家族と友人に心からの感謝を申し上げます。
公益社団法人日本建築家協会関東甲信越支部HP
冨永研究室HP