特別企業セミナー「システムインテグレーターの仕事と世界」が開催されました

2023/01/19

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12月22日に新宿キャンパスで、株式会社NTTデータ 有馬勲様(常務執行役員)、本学卒業生の大川知実さん(2019年情報デザイン学科卒・田中久弥研究室)による特別企業セミナーが開催されました。
当日は「システムインテグレーターの仕事と世界」と題し、同社の事業展開、仕事内容、人材ニーズをお話しいただき、学部1年生から大学院生まで、50名以上が参加しました。

NTTデータの主要事業であるシステムインテグレーション事業は、社会に必要不可欠なしくみをITで構築する情報サービスのこと。SIer(エスアイヤー)とも呼ばれます。
NTTデータは、「新しいしくみや価値を創造し、より豊かで調和のとれた社会の実現に貢献する」ことを企業理念としてきました。2022年10月には事業再編により海外展開を強化。売上高3.5兆円(海外売上60%)が見込まれる、世界3位のデータセンター事業会社です。

  • 左:本学卒業生 大川知実さん 右:常務執行役員 有馬勲様

有馬様の講演では、学生達の身近なところでも目にすることができるNTTデータが提供する導入事例や、海外での新たな事業展開について解説いただきました。
社会全体のDXが進む中で、システムインテグレーターの仕事の変化についても触れられました。従来は顧客からの提案依頼をもとに、3か月~2年単位の開発プロジェクトが通例でしたが、近年は企画や要件定義をもとに開発とリリースを短期間で繰り返す、アジャイル型の開発が多くなりました。顧客企業との関係性も、長く続くパートナーシップの形が多くなり、例えば顧客企業の各部署で蓄積される膨大なデータの活用を目指したBI(Business Intelligence)に関するコンサルティング、ツール導入、活用度を上げるための研修など、システム開発を伴わないコンサルティングプロジェクトも増えています。

顧客企業の中には自社の課題発見が難しい場合があることを例に挙げ、NTTデータで働くために必要な能力として、技術力だけでなく、企画構想力、コミュニケーション力、リーダーシップが求められることが示されました。
参加した学生達に向けて「学生時代には、知識よりも考える力を養うことが大切。与えられた問題をただ解くよりも、自分で問題を設定する力を磨き、授業も課外活動も常に学ぶ姿勢で取り組んでほしい」とエールが送られました。

続く大川さんの講演では、「業界をリードする企業で新しいことにチャレンジしたい」という思いで入社した経緯や、学生時代に参加したNTTデータでのインターンシップと今の業務の繋がり、自分の裁量で考えながらチームでプロジェクトを動かしていく魅力について語られました。また、「就職においては自分を偽らずに想いを素直に伝え、ありのままを話して分かってくれる会社と出会うことが大切」と、これから就職活動を控える学生たちにも温かいメッセージが送られました。

蒲池みゆき副学長の進行のもと、出席した学生たちからも、競合他社との違いや今後の事業展開、一日の業務イメージなど、多くの質問が寄せられました。最後に玉川雅之特任教授から、本学からは毎年多くの卒業生がSIerに就職し、社会の新たな仕組みづくりや価値創造に関わっており、今後も多くの学生にチャレンジしてもらいたいと総括がありました。 企業の第一線で活躍するゲストを迎えた本セミナーを通じ、社会を支えるSIerの仕事をよりリアルに知る事となりました。