9月28日、長野県佐久市で佐久平地域まるごとキャンパスが開催され、田村雅紀研究室(建築学科)が出張ミニ科学教室「コンクリくん」として参画し、田村研究室より6名の学生が現地参加しました。
本取り組みは学生の地域貢献活動と地元企業による協働プログラムで、現地の小中高生を対象に、理科体験教育を通じ、将来の理工系分野への興味へとつなぐ一連の取り組みです。
当日は、小中高生17名が参加し、コンクリート写真立てを制作。参加者は砂、セメントなど原材料を直に触れて捏ねるはじめての作業を通じ、ものづくりの楽しさを体感しました。
田村研究室では、2009年よりコンクリくんの活動を続けており、これまでの累計で2万人を超える小学生が制作体験しています。工学院大学は理工系教育支援を通じ、地域社会連携を引き続きおこなってまいります。
まるごとキャンパスに合わせて、田村研究室は、27日より長野県に拠点を置く企業グループ株式会社本久の協力を経て、コンクリート工場の現地視察をおこないました。
身近にあるコンクリートの製造過程について、本久の皆様より詳しいレクチャーを受け、製造現場でのフィールドワークを実施。素材からコンクリートへと変化する過程を実体験しました。素材の粒度や硬さ、コンクリートを練る工程、検査工程など、製造現場での体験を通じた深みのある学修機会となりました。一行は、コンクリートの原材料となる石、砂の採石をおこなう砕石工場にて、ダイナマイトを用いた採石、発破作業も視察してきました。
一連のコンクリート工場、採石工場視察フィールドワークを通じて、田村研究室の学生は、現場でしか会得できない、建築素材に対する深い洞察機会を得ることが出来ました。
本プログラムに快くご協力いただいた、関係各社の皆様に深く御礼申し上げます。
参加者のコメント
本企画コーディネーター/RainbowDash 代表 桑原あやこ様
佐久地域にある物・事・人の資源をフル活用してその魅力を知り、土地を好きになることで、環境に気を使ったり、地域を良くしていこうという考えが生まれると信じています。昨年の取り組みに参加した長野県野沢北高校の生徒が工学院大学生になったことは大変感慨深く、素晴らしいご縁に感謝します。
「住まいを造る」の根本を、いつも地域の皆様にご協力いただきながら、学生に実体験してもらっています。コンクリ君の科学教室は、現地の方々への恩返しの意味もあります。去年このイベントに参加した高校生が、今年、建築学部1年生として田村のこてこての建築材料の授業を受講してくれています。ユーザーと連携した「ものづかい」の時代に、本格的に突入しています!
工学院大学 学事部 同行スタッフ
コンクリート工場や砕石工場での発破等、日頃目にすることの無い現場を体験し、久しぶりに肌で学修することが出来ました。コンクリ君では、最初は緊張した様子の子ども達も、自分で好きな材料を選びコンクリートを練っていくうちに、満足そうな笑顔へ変わっていく姿が印象的でした。材料が足りなくなり買いに走る嬉しいハプニングもあり、小中高大生が一緒になってモノづくりの楽しさを共有できたことと思います。今後も素晴らしいご縁が続き、理科好きな子ども達が育つことを願っています。