7月8日、金 熙濬教授(先進工学部 環境化学科)は、新潟市で開催された「日韓・韓日脱炭素シンポジウム 脱炭素から考える豊かな未来」(主催:新潟日報、駐新潟大韓民国総領事館)にパネリストとして登壇しました。
地球温暖化対策について理解を深めるために開催された同会において、金教授は食料とバイオマス(太陽光による植物の光合成でできる有機資源)の両立に関して講演しました。日本や韓国のように国土が狭く、人口密度が高い国では、食料生産(食べる部分)をしながら稲わらや野菜くずなどの農業系バイオマス(食べない部分)を同時に生産し、食料とエネルギーの自給率を同時に向上させることを提案。国土より広い未利用の海面を利用して海藻を育て、漁獲量を増加しながら、海藻をバイオマスエネルギー(ブルーカーボン)として利用する案も紹介しました。これらを実現するために、年間約30万トン発生する汚泥燃焼灰からリンを回収し、肥料として利用するリン循環社会を構築する研究や、海洋肥料の開発に取り組んでいることにも触れました。
登壇者全員によるパネルディスカッションでは、「金先生が話されたバイオマスの利用は、日本の戦略に不可欠」との声から始まり、地域の特性に沿う具体的な提案で盛り上がりました。
シンポジウムの様子は、新潟日報に掲載されました(7月19日付、8面)。