ISDCプログラム 工学院大学×チームラボアーキテクツ コンペティションを実施

2023/08/02

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学生と企業が「直接的(ダイレクト)」に「連携する(つなぐ)」“ISDCプログラム”の一環として、工学院大学×チームラボアーキテクツ コンペティションを開催しました。2023年度は5回目の実施となり、対象学部である建築学部の3年生から大学院修士課程(建築学専攻)の1年生までの計12名が参加しました。

今年度のコンペティションのテーマは「かたちのないかたち」。
あらゆるものにかたちがありますが、見る人の体験、次元、環境などによって、かたちは変化する場合があります。今回はかたちに着目して、空間演出を考えます。各分野においてボーダレスが注目される昨今において、今年度も時代に即したテーマが提供されました。

プログラムに参加する学生は、自身の想像力や発想力を膨らませるためコンペティションに先駆けて5月20日(土)にチームラボが手掛けるアートミュージアムの一つである、東京・豊洲の「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」の見学を行いました。体全体で作品へと没入する仕掛けに、学生たちは多くの刺激を受けました。

中間発表を経て、7月11日(火)はいよいよ最終報告会が行われました。中間発表の時点では学生たちの中でまだ漠然としていていた今回のテーマですが、最終報告会では、音、自然現象、もの、感情まで、学生が考える様々な「かたちのないかたち」が発表され、そこから発展してテーマを活かす空間を提案した学生たちには高い評価が与えられました。

  • 最終報告会の様子

例えば、「布」に注目した学生は、風に揺られたり複数枚が重なったりすることで、布の形や見た目が固定化されないことに言及。さらに布になる前の綿を人が踏むことで変化していく床など、他者と作り上げる「共創」の空間を提案しました。テーマから「恋愛」を着想した学生も。デートスポットの鴨川を思い浮かべ、都市の大型道路の街路樹を活用したカップルのくつろぎ空間を提案しました。学生ならではの視点や新しい発想が活かされ、今まで見たことのないような空間を創り上げていました。
一つ一つの学生の作品に対して、チームラボ、チームラボアーキテクツの皆さんから講評を頂き充実した発表会となりました。チームラボアーキテクツの河田代表からは、「自然現象など当たり前のこととは逆の仕掛けをつくることで気づきが生まれる。」「一つの行動へと誘導するのではなく、利用者が自由に楽しめる空間がおもしろい」など、次のステップへとつながる様々なアドバイスとエールの言葉が贈られました。
甲乙つけがたい素晴らしい作品の数々に、今年度は最優秀賞、優秀賞に加え、特別賞として、「河田賞」、「山田賞」の受賞がありました。
最優秀賞を受賞した平野佳奈さん、優秀賞を受賞した松尾香里さんは、9月に、チームラボとチームラボアーキテクツの最先端プロジェクトの現場を体験するオープンデスクに参加する予定です。
 

■最優秀賞:大学院工学研究科 建築学専攻 1年 平野佳奈さん

  • 最優秀賞を受賞した平野佳奈さん

審査員講評
最初から最後までのストーリーが組み立てられていたこと、観察したものをソフトに落とし込んで、仕組みまで作り、アウトプットまでつなげていく一連の流れができていた点が受賞の決め手となったとのコメントがありました。

■優秀賞:建築学部建築デザイン学科 4年 松尾香里さん

  • 優秀賞を受賞した松尾香里さん

審査員講評
コンペティション作品としての完成度、作品を作り上げるまでのリサーチの深さが見えること、物語の導き方に高い説得力があったこと、扱う題材も興味深い内容であったことが受賞の決め手となりました。

  • 特別賞:河田賞 建築学部建築デザイン学科 4年 大谷和之さん
  • 特別賞:山田賞 建築学部建築デザイン学科 4年 井上琴乃さん

チームラボアーキテクツ(teamLab★Architects)

デジタルテクノロジー、アート、生物学、建築の境界を越え、新しい時代の都市と自然と人々のありようや、新たな建築や空間のありようを模索する建築集団。

チームラボアーキテクツ(teamLab★Architects)

ISDCプログラムとは

学生と企業が「直接的(ダイレクト)」に「連携する(つなぐ)」、これまでにないコラボレーションプログラムです。学生は企業の課題に自らの研究でチャレンジし、評価を受けます。

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