岩村研究室の学生たちが高度なBIMモデリングを実践

2023/09/12

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建築業界のDXに欠かせないデジタルツールとなっているBIM(Building Information Modeling)。建築学科の岩村研究室では、実践課題を通してデジタルツールへの理解を深め、建築業界のDXに貢献する人材を育成しています。

岩村研究室の学生たちが、BIMについての研究課題に取り組んだ成果を発表しました。4つの班に分かれ、世界の著名なスポーツスタジアムのBIMモデリングを実践しました。チーム間・企業間のデジタルコラボレーションを意識し、マネージメント人材として高度な知識・技術が必要となるBIMクラウドサーバーの環境整備まで、学生がすべての作業を行いました。

複数人がクラウドサーバーにアクセスして情報の一括管理を行うため、個人によってばらつきが出ないよう、作業工程の管理や部材の名前、ファイル名の付け方に規則が必要です。また、3Dモデルでのシミュレーションにより、観客席の勾配、日射、屋根の形状などを、様々なパターンで検証しました。

発表時には、2022年に新設されたコラボレーションスタジオの巨大スクリーンに、リアルスケールに近い大きさで3Dモデルを投影しました。スケール感を正しく把握し、形・素材、床の傾斜による排水機能、室内の日当たりなど、細部まで確認をすることができます。

岩村研究室では3名の学生が、大学での学びを活かし、来春から大手建設会社のDX推進部門に就職を予定しています。
曽我部雅楽さんは、3年生のゼミ説明会で、BIMに興味を持ち、岩村研究室に入りました。
「BIMにより生産性の向上、建築業界の発展に携わりたい」と意気込みを話してくれました。峰岸樹偉さんは、ご家族が建設業に携わっており、企業によるデータの扱いの差や、デジタルへの移行がなかなか進まない現場を、多く体感してきました。だからこそ、「現状を理解した上で課題を一つ一つ乗り越え、デジタルツールの浸透による業務の効率化を目指したい」と語ります。姫田悠翔さんは、「企業の効率化はもちろん、3Dモデルが浸透することで、VR展示会などで消費者がシミュレーションすることが可能になるのも大きなメリットの一つ」と話してくれました。

  •         左から姫田悠翔さん、曽我部雅楽さん、峰岸樹偉さん
建築学部建築学科建築生産 岩村研究室