いす、椅子、イス ~学生の感覚を刺激する、 様々な”かたち”~

いす、椅子、イス ~学生の感覚を刺激する、 様々な”かたち”~

2017 / 12 / 15
八王子キャンパス2号館の4階。
エレベーターを降りると、図書館らしい大きな自習机が並びます。シンプルで直線的な空間から、突然、目に入るこの大きな「丸」。

実はこれ、「SWING IWONA KOSICKA」という椅子なんです。


八王子キャンパス2号館の椅子については、過去の記事でも取り上げましたが、今回は2号館建設時にインテリアデザイナーとして参画された、塩見一郎教授(建築学部建築デザイン学科)ご協力のもと、特徴あるいくつかについてさらに深掘りして紹介します。

この階段沿いだけで10種類もの椅子があり、まるでモデルハウスか家具屋さんのよう。背もたれが斜めだったり、揺れたり、楽しい椅子が集まっています。

「ここは西日が当たるので、あまり勉強には適さないんです。加えて、階段が近く人通りの多い場所。そこで、このラウンジエリアはOFFの場所として、リラックスできる空間を目指しました。勉強や議論をするONの場所は白や黒、直線でまとめ、疲れたらここでゆったりしらもらいたいです。」(塩見教授)

ロッキングチェア
背当ての影が印象的。ロッキングチェアの座り心地を体験している大学生・中高生は、そうそういません。

「デザインの教科書にも載るような有名な椅子を、学生に体験してもらいたい。八王子キャンパスですから、附属中高生と大学1、2年生が多く使います。その人たちが大学3年生、4年生に進級して教科書を見たとき、“あぁ、あの椅子だ””そうそう、教科書に書いてあるような特徴があった”と理解が深まります。見ただけでは座り心地はわかりませんからね。」(塩見教授)

リラックスできることを最優先に、あまり他大学では見られないクッションも設置。色を微妙に変えています。
 これも、これも、実は有名な椅子です。
 
角を曲がると、一変して色がはじけます。
 
この「オットマン」は、学生さんが使うたびに、並びが変わります。ルービックキューブやテトリスのようです。

「オットマンのサイズは特注です。学生さんが動かしやすいように、小さめにしました。見やすいように弧を描いて並べたり、講義形式にまっすぐにしたり。ホワイトボードを使いながら、ワイワイ勉強できるといいですね」(塩見教授)
 
大学や図書館の歴史を伝えるショーケース を抜けると、雑誌エリアです。太陽のような照明と、UFOのようなソファが目を引きます。

「雑誌などを手に取って、未知の分野に気軽に触れてもらいたい」との気持ちから、何人もが同時に気兼ねなく座れる円形ソファが選ばれました。実は、このソファには秘密があるのですが、生徒さん学生さんには内緒にしてあるとか。


今回は4階図書室フロアを中心に紹介しましたが、2号館には工夫がたくさんあります。是非、自分で見つけて、想像力と創造力が培われる環境を有効活用してください。