Ⅰ.キャリアをデザインする

01 キャリアデザイン力とは

◆キャリアデザイン力とは
キャリアデザインという言葉を聞いたことがあるでしょうか? もともと「キャリア」という言葉は、「偉い人」「すごい経歴」「バリバリに働く人」といった意味で用いられることが多かったようですが、最近では『「はたらくこと」を中心とする、家族や社会との関わり方や余暇の使い方なども含んだ生き方全体』といった、より幅広い意味で使われることが多くなっています。このガイドブックでも幅広い意味で捉えることとし、「キャリア」とは「個人の生き方そのもの」を指し、それを「自分らしく満足のいくものになるようつくりあげていく」ことをキャリアデザインと呼びます。
◆キャリアビジョンとは
キャリアが「生き方そのもの」なら、キャリアには良い悪い、正解不正解はありません。もし正解不正解があるとしたら、それはひとりひとり違います。「わたしの正解」はひとりひとりオリジナルです。自分自身が望ましいと思うキャリアは、他の誰でもないあなた自身が満足、納得のいくものになるようつくりあげていくことができます。あなた仕様の「キャリアビジョン」を、楽しみながら自由に考え、練り上げていきましょう。
◆就業力とは
就業力とは、「自分の描いたキャリアビジョンを実現するために必要なチカラ」。このチカラを身につけること で、より充実した、豊かなキャリアを歩んでいくことができます。工学院大学における「就業力」は、「素直・まじめ・前向き」といった基本的態度をベースとした、基礎学力、デザイン能力、マネジメント能力、コミュニケーション能力、自己肯定能力といった各能力です。こうしたチカラを身につけることや、身につける過程で得られる経験が、あなたのキャリアビジョンを実現させる糧となります。
◆キャリアデザイン力を高めるコツ
自分自身が満足/納得のいくキャリアビジョンを描き、実現する。その糧となるチカラを高めるコツは、たった2つ。

●小さな経験を積み重ねよう
人が何かを成し遂げるのを見ると、「この背景にはきっとすごい努力があったんだろうな」「すごい能力がある人なんだろうな」と感じることはよくあります。しかし数々の偉業を遂げる人というのは、実は小さな一歩、小さな経験の積み重ねを大事にしている人が非常に多いのをご存知でしょうか。あっと驚くような大きな変化も、最初はごくごく小さな、見逃してしまうほどの変化から始まります。「自分が満足/納得のいく生き方を描く」なんていうと、すごくたいそうなことのように聞こえますが、まずは目の前に起こる出来事に誠実に、前向きに取り組んでみましょう。すると、その経験をする前と後とでは、自分の考え方、視点が変わっているのを感じます。そしてさらにほんの少し大きめの、小さな経験を重ねるのです。きっと、「当時はなんでこんなことで悩んでいたのだろうか」といった、過去の自分がちょっと愛おしいような感覚を数年後には持てるはずです。
●自分以外の人・モノ・コトに関心を持ち、たくさん触れよう
キャリアデザインは、家のデザインを考えることにたとえられます。たとえばあなたが将来家を建てるとき、設計図も描かず、また扉や壁紙などを、何も見ないで決めることはきっとないでしょう。モデルルームに行って、「この庭、素敵だな」「この壁紙がよさそうだ」と思う素材を集めたり、友人の家や映画に出てくる家などを見て参考にしながら、理想の家を考え、設計していきますね。キャリアビジョンを考える際も同様、参考になるモデルをたくさん集めましょう。クラブ活動やボランティア活動などに積極的に参加して刺激を受けたり、教職員や他大学の学生など多くの人に会い、話を聞き、議論したりすることで、「この考え方素敵だな」「こんな風になりたいな」と思うことを集めていきます。つまり自分の価値観や取り巻く環境についての情報収集を重ねていくことで、より自分らしさの詰まった、素敵な理想のキャリアをつくりあげることができるでしょう。大学生活は、家でいう基礎工事、土台作り。基礎がしっかりしていれば、あとで増築も改装も思いのままです。楽しみながら、未来の自分づくりに取り組んでみましょう。
02 工学院大学での就業力
◆キャリアビジョンを実現するチカラを高めよう
就業力とは、以下の「デザイン能力」「マネジメント能力」「コミュニケーション能力」「自己肯定能力」の4つのチカラと「基礎学力」。これらがキャリアビジョンを実現するために必要なチカラ。ぜひ大学生活を通して身につけていきましょう。
●工学院大学の就業力
| デザイン能力 | 興味関心力 | 自然社会や世の中で起きている現象に興味関心を持つ。感度高くアンテナを立てて、「なぜ?どうして?」を繰り返すことで、しくみや技術の全体や本質を理解することができる |
| 情報収集力 | あるテーマに取り組むときに、情報(データ)が少なかったり偏っていたりすると、正しい考察はできない。必要十分な情報をスピーディに集め、さまざまな角度から分析できるようになる | |
| 問題解決力 | あるテーマに取り組むときに、因果関係を明らかにし、課題設定から問題解決まで一連のプロセスを自分で組み立て、実行していくことができる | |
| マネジメント能力 | 実践思考力 | 収集した情報を取捨選択して整理し、自分のアタマで考え抜くことができる。物事を単純化し、構造的にとらえることで、説得力のある結論を出すことができる |
| チームワーク力 | 社会の規範、グループやチームのルールを守り、行動することができる。集団の中での自らの役割を理解し、グループやチームの成果に貢献することができる | |
| 完遂力 | 課題解決のための実行可能な計画を立てることができる。多少の困難があったとしても、周囲の協力・支援を獲得しながら、投げ出すことなく、やり遂げることができる | |
| コミュニケーション能力 | 対話力 | 一方通行ではなく、立場や考え方の異なる人、年齢や国籍の異なる人たちとでも、会話のキャッチボールができる。話し合いを通じて、豊かな人間関係を築くことができる |
| 多様性理解力 | 自分の価値観に固執することなく、異なる価値観や文化背景を素直に受け止めることができる。他者と食い違いが生じても、話し合いによって前向きに対処できる | |
| 記述力 | データや図表を正しく解釈し、自分の考えをデータや図表を使って表現することができる。また自分の考えや意見を論理的な文章にすることができる | |
| 自己肯定能力 | 自己肯定力 | 自分のこれまでの経験や人生を振り返り、肯定的に受け止めることができる。自分の強みや弱みを理解し、前向きに自分の将来像を描くことができる |
| 自信創出力 | 前向きな考えややる気を維持することができる。ときに弱気になることがあっても自分を信じて、気持ちの揺れを上手にコントロールすることができる | |
| 基礎学力・専門分野の能力 | 基礎的知識や教養、工学分野の専門知識・能力など通常の授業にしっかりと取り組むことで身につく力 | |
◆大学で育成する就業力
就業力を身につけるにあたって、工学院大学ではたくさんの活動が用意されています。あなたが身につけたいチカラをバランス良くピックアップしながら、以下の表を参考に参加する授業科目や課外活動を考えてみましょう。
●工学院大学での活動を通して身につくチカラ
| 対象となる授業科目や課外活動の一例 | ||||||||
| 「就業力」の観点から身につけたい具体的な力 | 各学科における必修科目等・卒業研究 | 各学科における特別講義など | 初年次教育科目 (対象科目や詳細は学科により異なる) |
キャリアデザイン (科目名称は学科により異なる) |
学外研修 (単位認定型インターンシップ) |
学生プロジェクト・部活動 | ハイブリッド留学・語学研修 | |
| デザイン能力 | 興味関心力 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
| 情報収集力 | ||||||||
| 問題解決力 | ||||||||
| マネジメント能力 | 実践思考力 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
| チームワーク力 | ||||||||
| 完遂力 | ||||||||
| コミュニケーション能力 | 対話力 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
| 多様性理解力 | ||||||||
| 記述力 | ||||||||
| 自己肯定能力 | 自己肯定力 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
| 自信創出力 | ||||||||
| 専門分野の能力 | 〇 | 〇 | ||||||
| 職業に関する理解・体験 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
03 就業力UPのワザ
◆就業力UP は、学生生活を楽しみながら!
就業力UP のコツは、大学生活をフルに楽しむこと。以下は、そのヒントを記述しています。
●タテ・ヨコのつながり
同じ時間と経験を共有し、心の通い合いで築いた「人とのつながり」は一生モノ。ぜひいろいろな場所に顔を出し、「人とのつながり」をたくさん築き上げましょう。クラブ活動、ゼミ・研究室、アルバイト、学生プロジェクトやコンパの幹事など、人と協働し関係を築き上げる舞台は実にたくさんあります。そのなかで、互いに異なる価値観の人を受け入れ有意義な人間関係を営む社会性が身につきますし、ときに「一緒に働きたい」と就職の声がかかることだってあるかもしれません。タテ、つまり人生の先輩や後輩とのつながりと、ヨコ、つまり同じ世代の仲間とのつながりの両方を意識しましょう。まずは小さな一歩として、興味をもったプログラムに顔を出してみるところから始めてみるといいでしょう。
●異分野の科目・人
専門分野について学び、深い知識を得ることは非常に大切なことです。ですが、「自分の専門分野と関係のないことは知らないし、興味もない」というのはNG。実は、専門分野についてより深い知見を得たり、研究のヒントやインスピレーションを得たりするのに異分野の研究が役立つのはよくあることです。また、世の中の多くの活動は、一つのテーマにさまざまな才能が集まって成果を生み出しています。ですから、異分野の人と協働し、そのコラボレーションから得られるすばらしい体験を大学生のうちにしておきましょう。とくに、他大学の文系の人と交流する機会には積極的に取り組んでみてはいかがでしょうか。
●プロジェクト活動
多くの人が集まって何かを成し遂げるプロジェクト活動には、就業力UP のチャンスが満載です。価値観や専門分野、考え方がたとえ違っても、プロジェクトの目標に向かってみんなで連携し、成果を生み出す。その過程から得られる興奮は、一度やってみると、本当にやみつきになります。目的を共有し、ゴールを設定して、そこまでのプロセスをイメージし計画をたて、メンバーそれぞれがそれぞれの役割をまっとうして成果を出す。そのなかで“ 仲良し” なだけでは大きな成果を生み出せないことを実感するはずです。お互いの強みを尊敬しあい、慣れ合わず議論を重ねることから得られる仲間も一生モノです。
●地域社会・企業への参加
工学院大学では、実に多くの地域社会や企業との連携活動が用意されており、就業力UP のチャンスが提供されています。これらの経験のなかでリーダーシップやチームワーク力、コミュニケーション力、行動力、プロジェクト推進力が身につき、自分のゼミでも大活躍することができたとか。そうしたチカラは、社会に出て活躍する基礎となります。「コミュニケーション力のある理系学生は就職でもひっぱりだこ」といううれしいオマケもついてきたりします。
●議論、ディベート、プレゼンテーション
あるテーマについて異なる立場で意見を戦わせる「ディベート」の機会や、「議論」する機会、「プレゼンテーション」する機会をたくさん持ちましょう。そうした機会を通じてデザイン能力やコミュニケーション能力が身につきます。数多くのテーマに問題意識を持ち、情報を収集し、さまざまな立場に立って自分の思考を整理し主張をする。他者の発言を注意深く聞き、それにすばやく対応し、主体的に行動する訓練は、社会に出てからあなたが活躍するうえでのとても貴重な武器になることでしょう。工学院大学の教授陣は、口をそろえて「伸びる学生は、よく考え、よく行動している」と言います。ゼミやさまざまなプログラムに参加し、そうした機会をたくさん持つよう心がけてみてはいかがでしょうか。
●ふだんの授業・実験・実習・研究
通常の授業や実験、実習、研究なども就業力UP の宝庫です。メモのとり方や挨拶、時間管理・工程管理といった基本的行動と学力は、一般企業もたいへん重視しています。また、実験や実習などでさまざまな失敗やトラブルを経験しながら繰り返しトレーニングすることによって得られる実践力も、社会に出てから活躍するのに必須のチカラ。ひとつひとつの授業を大切にし、求められるテーマに対して誠実に丁寧に取り組み、そうしたチカラをひとつひとつ習得していきましょう。コツは、「今のテーマに対してどう取り組んだらよりよいだろう」と自分に問いながら、教員や仲間と議論すること。積極的に取り組むこと。失敗してもへこたれないこと。「卒論」はその集大成ですが、必要な要素はふだんの授業にちゃんとちりばめられています。
◆デザイン能力UP 8つのアドバイス
●ん?と思った噂話の裏付けをとってみよう
友達からある噂話を聞かされて、「嘘だろ~」と思うようなときはありませんか?そんなときは、デザイン能力UP のチャンス。たとえば「あの企業は○×大学は採用しない」などといった就活の噂話などです。「それって嘘だろ~」と思いつつ、その話をいろんな人に話してみたり、ネットで検索したり、関係ありそうな人や雑誌、書籍をあたったりしてみましょう。芸能レポーター気分でリサーチしてみるのです!
●フィールドワークして、得た情報を発信してみよう
現場に行って、歩いて、見て、聞いて情報収集することを「フィールドワーク」といいます。とにかく現地に足を運び、その場で「見て、感じる」ことをしてみましょう。そこで質問するのも手。SNS などで、フィールドワークで得たナマ情報を発信すれば、得られる情報量が増え、自分の思考が深まるのを実感するはずです。
●不満なこと、こうなったらいいのにと思うことを列挙してみる
あなたがいま取り組んでいることで、日々不満に思うことや「もっとこうだったらいいのになぁ」と思うことを考え、紙に書き出してみましょう。実はそれらは、あなたの「問題意識」のあらわれ。その問題意識は、デザイン能力の基礎そのものです。その問題を解決する手段はないかを、意識しながらさまざまな情報収集手段に接してみたり、その問題意識を仲間に話してみましょう。
●読書でデザイン能力を磨く
「読書」は、興味関心力や情報収集力、問題解決力を高めるヒントの宝庫。本屋さんや図書館に行って、タイトルを眺めてみましょう。ちょっとでも興味を持った本をかたっぱしから読むのもいいですし、時間がないときは本の「目次」を見て、そこから本の著者がどのような論理構成で、何を言いたいのかを推測するのもスキルアップにいい練習方法です。できれば友達と、読んだ本について感想を言い合う機会を設けると、さらにGOOD!
●アルバイト先の売り上げUP に必要な情報収集をし、解決策を考えてみる
居酒屋やケーキ屋さんなど、毎日売り上げがあるところでアルバイトをしている人はチャンス!店長やオーナーに売り上げデータを見せてもらい、どういった情報があればさらに売り上げアップできるかを一緒に考えてみてはいかがでしょう。お客さんの声を拾ってみたうえで、接客方法を工夫してみるのもGOOD。
●同じトラブルが続いたら、その原因と解決策を考える
たとえばゼミやサークルなどで、毎回同じような現象が発生しているようなことはないでしょうか。たとえば「決まって同じ人が提出期限を守らず周囲に迷惑をかける」「毎回部員集めに奔走している」「鳥人間コンテストに出す飛行機が、いつも同じところで落ちる」などといったこと。ある程度事態が落ち着いたら、そのトラブルの内容と原因、根本的な解決策をみんなで振り返ってみましょう。できれば、卒業生やゼミの教授など、違う視点を持った人にも参加してもらいましょう。
●何か困った時には、すぐ人に相談しないで自分の頭で考えてみよう
何か困ったことがあったとき、すぐ人に聞いてしまうクセがある人は、まず自分なりに課題と原因を考えてみましょう。たとえばアルバイト先で、「お客様からクレームを言われた」とき。もちろん上司に報告することも必要ですが、少しだけ「このお客様は何についてお怒りなんだろう」「どうしたら、お客様は満足してくださるのだろうか」といったことについて考えてみて、自分なりの意見を持って上司に相談してみるのです。
●好奇心いっぱいの人と一緒に過ごす
あなたのまわりに、いつも好奇心旺盛な人、いろんなことを詳しく知っている人はいませんか?ためしに、その人と一日一緒に過ごしたり、一緒に遊んでみましょう。その人がどんなふうに物事に興味を持ち、情報を得て、どう解釈しているのかを観察したり、そのテーマについて議論してみるのです。また、見るものなんでも「なんでなんで~」と問いかけてくるような、小さい子と過ごすのもアリ。好奇心の持ち方を学びましょう。
◆マネジメント能力UP8つのアドバイス
●?と感じた出来事を5W1Hで考えてみる
複数の事柄を理解し、分類する習慣を身につけるために「ん?」と感じたことを5W1Hで分析してみましょう。5W1Hとは、Who(誰が)What(何を)When(いつ)Where(どこで)Why(なぜ)How(どのように)の6つ。「誰が関わっているか?」「何が最も問題なのか?」「いつ、それは起こったのか?」「どこで起こったか?」「なぜそうなったのか?」「どうしたら解決できそうか?」などの切り口で論理的に考えると、共通点や相違点が浮かび上がり整理しやすくなります。
●やってみたいことを実現する方策を考えてみる
「部の全国制覇!」「鳥人間コンテストで上位入賞!」など、やってみたいことはいろいろあるはず。その実現のためには具体的にどうしていけばいいか、その際の障害やリスクはあるか、何から始めればいいかなど、さまざまな方向から現実的で実行可能な方策を考えてみましょう。そのうえで計画を立て、仲間と一緒にやる場合はその内容を共有しながら進めていきましょう。
●地域活動やインターンなどに挑戦する
本学には多くの地域社会や企業との連携活動が用意されています。こうした活動に挑戦することは、目標を定め、その達成への計画立案とその見通し、さらには実行するための計画など、先々を読んでの行動が求められます。これらの活動を通じ、マネジメント能力が生まれます。
●自分の役割を考えよう
ゼミやサークル、アルバイト、ボランティアなど、自分が所属する組織のなかでの自分の役割を紙に書き出してみるのも手。「自分がこの組織で担っていることは何か?」「自分は組織にどんな貢献をしているのか?」を考えてみます。また、仲間ひとりひとりについても同じように、それぞれの役割を書き出してみましょう。そのうえで本人たちにも考えを聞いてみたり、あなた自身の役割についての意見を聞いてみましょう。
●チームワークのルールを知る
チームワークを上手にやっていくのには、共通のルールがあります。たとえば、「誰かからの指示を待つのではなく、積極的に自分の役割を探す」「自分の権限と責任の範囲を知る」「雑談も歓迎して、チームメンバー間のコミュニケーションをとる」「チームメンバーをよく知り、理解するよう努める」「チームを乱すことはやらない」といったことです。チームに参加するときは、これらを頭におきながらやっていくと、上手に仲間と連携していけます。
●「あともう少しだけ」がんばってみることを決める
レポートやアルバイトなど、何かに取り組むとき。「終わった~」と思ったら、あともう数パーセント頑張ることにトライしてみましょう。レポートだったら、もう一回見直して、もっとよくできないか考えてみる。アルバイトだったら、自分の役割以外で何かできることがないか考えてみる、といったことです。「あともう少しのがんばり」が、実はすごく大きな差につながることがそのうちわかってくるはずです。
●チームの決定に納得がいかない場合は、納得できるまで話す
自分の意見とは違う決定がチームでされたときに、嫌々取り組んでしまったり、手を抜いてしまうようなことはないでしょうか?もし、そんな場面に次回遭遇したら、まずは納得がいくまで話し合ってみるようにしてはいかがでしょうか。意見をたたかわせることで、チームにとってよりよい意思決定ができる可能性もあります。また、何より納得して取り組んだほうが気持ちよく取り組めるでしょう。
●110%の達成状態を考えてみる
何かに取り組もうとしてゴールを設定するとき、100%の達成だけでなく110%、120%達成したときの状態はどんなだろう?と考えてみる習慣を身につけましょう。また逆に、100%が無理そうなときには99%、98%…
の達成を考えてみるのも手。その時の状況を踏まえながらできるだけ「ベター」の結果を出すという発想を持って取り組みましょう。
◆コミュニケーション能力UP7つのアドバイス
●相手の反応をよく見ながら話をしてみる
自分の意見を伝える時、相手がどんな表情をしているか確認することで、議論を上手に進めることができます。相手が腑に落ちていない顔をしている時には「今の話、わかりづらかった?」「ほかの言い方したほうがいいかな?」と聞くことで、よりスムーズに会話ができるでしょう。最初は仲のよい友達でトライしてみましょう。
●自分と国籍や年齢が違う人と議論してみる
世の中には「すべて同じ意見の人」は存在しません。考えてみれば当たり前のことですが、とくに相手と意見が対立した時にはつい忘れてしまうこともあるでしょう。そのトレーニングのために、できるだけ自分と異質な人(国籍・年齢・学部学科・性別)と接することができる場に顔を出してみましょう。「自分と違う観点を楽しもう!」という気持ちで参加してみてはいかがでしょうか。
●みんなが話しやすい 雰囲気づくりを心がける
議論の場が苦手という人のなかには、「鋭い意見を言わなくてはいけない」といった意識が邪魔をしている場合があるかもしれません。思い当たることがありそうだったら、まずみんなが話しやすい雰囲気づくりを意識してみてはいかがでしょうか。「議論の場が緊張しているな~」と思ったら、ユーモアを言ってみるのも手。みんなをなごませることができたらしめたものです。
●自分の考えをメモ書きしてから話す
それでも、「やっぱり発言するからには鋭いことを言いたい」人は、言いたいことをメモし、自分で整理してから話してみましょう。話した後で、議論の場にどんな影響を与えたか、伝わったかを仲間に聞いてみたり、「もっと議論を発展させるにはどうしたらよかったか?」「よりわかりやすく伝えるにはどんな風に話せばよかったか」を振り返ってみるのもいいでしょう。経験を積めば、それだけ自信が出てきます。
●相手と自分の共通点を見つけよう
自分とは年齢や国籍、考え方が違う相手と話すのが苦手な人は、その人と自分との共通点を探してみて、それを話題にしてみましょう。好きな本や映画、漫画、旅行してよかった場所、ペットを飼っているかなどといったことです。一見、お互いにまったく似たところがないように思えても、必ず共通点はあるものです。ゲーム感覚で、お互いの共通点を探してみてはいかがでしょうか。
●新聞や本、雑誌などを読んで毎日文章に触れる
コミュニケーション能力や記述力を高めるには、たくさんの文章に触れるのが最速の道です。新聞や本だけでなく、Web に掲載されている記事などなんでもいいので、とにかく毎日文章に触れてみましょう。「書き手は何を言いたいのだろう?」「つまりはこういうことかな?」といったことを考えながら読むと、よりスピーディに力が身につきます。
●自分と違う意見の人の話を受け入れる
ゼミやアルバイト先、サークルなどで意見を交わしている時、自分と違う意見の人には自然と敵対的になっていたりすることはないでしょうか。もし、そんな自分に気づいた時には、「自分と違う意見を受け入れる」練習のチャンスです。相手の主張を相手が話し終わるまでじっくり聞いて、「そういう考え方もあるんだな」とまずは受け止めるようにしてから、あなたの意見を言うようにしてみましょう。
◆自己肯定能力UP 10のアドバイス
●友達や家族に自分の強み・弱みを聞いてみよう
あなたのことをよく知っている人、友達や先輩、家族や教授などに、あなたの強み・弱みについてどう思うか聞いてみましょう。また、「私自身が気づいていなさそうなことで、私の特徴ってあるかな?」といった、周囲が知っていることで、あなた自身が知らない事実について話してもらうのも有効です。意外に自分の知らない自分を発見することもあるかもしれません。よく見てるな~という気づきもあるはずです。
●謙虚になりすぎない
自分の特徴を考えた時に弱みや短所ばかりが思いつくという人は、いったんその弱みを書き出してみて、逆にそれが強みになる場面や可能性について考えてみてはいかがでしょうか。たとえば、「小心者」という弱みは、裏を返せば「慎重」という強みともいえますし、「せっかち」という弱みは、「大胆」「スピード感がある」という強みになります。人の特徴は、表裏一体ですから、両方の側面から見てみるようにしましょう。
●目標は小分けにする
たとえばTOEIC に取り組もうとした時。初めて受けるのにいきなり700点!といった大きな目標を目指すのではなく、最初は350点→400点→450点…と小刻みな目標を立てるようにしてみましょう。そうすると、取り組んでいる期間中、少しずつ点数アップしていくことが自信になって、より取り組みやすくなるのを実感するはずです。「ちょっと無理かも!」といった、大きな目標ほど小分けにするようにしましょう。
●強み・弱みを表すことばをたくさん知る
人の特徴を表すことばの語彙を増やすのも有効です。ネットや雑誌などで、「面白い表現だな」「はじめてこんな言い方知った!」という、人の特徴を表すことばにぶつかったら、メモをしておきましょう。強みやスキルについて書いてあるビジネス書や、意外に小説などもそうした語彙の宝庫です。ちょっと意識して探してみたり、そうした本を見つけた時には積極的に読むようにしましょう。
●困った時に励ましてくれる人、親身になってくれる人を見つけておく
自信を失いそうになったり、迷った時などに相談にのってくれる、あなたのサポーター、アドバイザーを見つけておきましょう。サークルやアルバイト先の先輩、家族、友人。あなたのことをよく知っていて、人生経験の豊富な人を探しておくといいでしょう。ミスや失敗をした時にあなたの強みを思い出させてくれたり、信念がぐらつきそうになった時には会いに行って、アドバイスをしてもらいましょう。
●「こうしたらいいのに…」と思うことは遠慮しないで言ってみる
サークルやアルバイト先で、「こういう風にやったらもっとスムースなのに」「こうしたら、もっとみんな楽しめるかも」と思うようなことはありませんか?そうした時は、遠慮しないで口に出してみましょう。もしかしたら、ほかの人も同じように思っているかもしれませんし、「言われてみたらそうだな~」と思うことだってきっとあるでしょうから、言ったもの勝ちくらいの気持ちで話してみましょう。
●ポジティブな言葉を使うようにする
あなたが一番コミュニケーションを多くとっている人は誰だか知っていますか?その答えは「自分自身」。誰もが、自分自身とのコミュニケーションに多くの時間を割いています。その自分とのコミュニケーションでは、ポジティブな言葉を使うようにしてみてはいかがでしょうか。「今日は駄目だった~」は「もっとうまくやりたかった~」に、「自信がない」は「もっと自信を持ちたい」に。不思議と自信が少しずつついてきます。
●トライする機会、学ぶ機会をたくさんつくりましょう
学生生活は学ぶ機会の宝庫。サークルやアルバイト、ゼミ、ボランティア、なんでもいいので、トライしてみましょう。工学院大学では実に多くの活動が用意されています。いくつか顔を出すなかでだんだん楽しいと思えるものを選んでいくのもいいでしょう。なじんできたら、少し積極的に取り組んで、自分なりに役に立てそうなこと、もっとみんなが楽しめそうなことなどを考えてみましょう。
●一日5分、今日の振り返りをする時間をとる
一日5分、もしくは週に30分、今日の/この一週間の振り返りをする時間を持ってみましょう。そして、「今日はこんなことがあったけれど、こうしたらもっとうまくやれたな」「今週はほとんど勉強する時間がとれなかったな…」「今度同じようなことがある時は、こういう風にやってみよう」など気づいたことをノートに書いてみます。今後、改善したいと思うことがあれば、それもあわせてメモしておきましょう。
●ボランティア活動に取り組んでみよう
ぜひ、人を支援することに取り組んでみましょう。きっと、「人を助けているつもりがいつの間にか助けられている」経験や、「自分も人の役に立っていると実感する」経験をするでしょう。一人で行く勇気がないなら、友達を誘って行ってみるのも手。貴重な体験ができるはずです。
04 大学生活におけるマナー
◆大学の窓口や教員をたずねるとき
まずは、あいさつをしましょう!窓口や研究室には、いろいろな学生が質問に来ます。質問は、具体的に伝えましょう。内容によっては、学科・学籍番号・名前も伝えます。
◆メールの書き方
①メールは原則としてテキスト形式で書きます。
②半角カナや丸数字、ローマ数字は使用しません。
③件名表題は明確に書きます。
相手の方は一日に100通以上のメールをもらっているかもしれませんので、件名の表題が明確でないメールは開封されない可能性があります。「はじめまして」「こんにちは」といった表題のメールは、迷惑メールと認識され開封されないと考えた方がよいでしょう。
④1つのメールに1つの用件のみを書きます。
相手の方が後日目的の用件を探すうえで、1つのメールに何件もの用件が書かれていると探すことが非常に難しくなりますので、1つのメールに1つの用件を書くのが原則です。
⑤1行の長さ
1行の長さは全角文字で40字以内が望ましいといわれています。
⑥文頭に宛名を書き、本文の末尾に署名を入れます。加えて、挨拶のあとにも名乗るのが基本です。
◆電話のかけ方
- 相手の都合に合わせた時間帯にかけること
- かける前に要点を整理しておくこと
- かけた時、必ず自分から名乗ること
- メモをとること
- 感謝の気持ちが相手に伝わるようにすること
- 不真面目な印象を与えないように静かな場所からかけること
【Point01】声のトーンは高めに
地声で話すと不機嫌に聞こえることがあります。声のトーンを高めに話すことを意識してください。また、静かな場所から電話をかけるようにしましょう。
【Point02】電話の第一声は
大学の窓口に電話する場合…
「私、○○学科○年の○○と申します。○○○の件でおうかがいしたいのですが、ご担当の方はいらっしゃいますでしょうか?」
→学科名と名前、用件を簡単に伝えましょう。
【Point03】担当者が不在の時は
担当者が不在もしくは忙しい雰囲気の時は、自分から再度かけ直すように申し出ましょう。くれぐれも相手から電話をもらうように頼んだりしないこと。
【Point04】あいまいな表現は避け、必要な情報は復唱、確認を
聞き間違いを防ぐというのはもちろん、相手に安心感を与える意味でも復唱や確認は大切なことです(特に日時、場所、指示)。情報はメモを残しておくことも忘れずにしましょう。
【Point05】通話を終える際にも気をつける
電話を終える際は「お忙しいところありがとうございました。失礼いたします」といったお礼の言葉を伝え、必ず相手が電話を切ったことを確認してから自分も静かに受話器を置く(固定電話の場合)ようにしましょう。