地球の環境、そして私たちのくらしをより良くするために、
多くの大学が各学部・学科の特徴を活かして、社会の課題の解決に取り組んでいます。
工学院大学の学びを例に、社会と大学の学びのつながりを考え、
将来の自分と社会のかかわりを考えるヒントにしてみましょう。
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時速500km走行が可能になる?もっと便利で地球にやさしい未来のインフラは実現する?人や物資の移動を支えている、交通インフラ。より便利で快適な輸送を実現し、かつ環境面の課題も解決する手段として電磁力の研究が進められています。電気自動車の性質向上や、磁気浮上によって時速500kmを実現するリニアモーターカーの開発など、近未来の交通インフラを大きく変える可能性をもっています。
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55.2%の企業が何らかのサイバーセキュリティ被害に ※1!便利なインターネット社会、その安全を守る仕組みは?インターネット社会の現代では、空き巣などの被害を防ぐリアルのセキュリティはもちろん、インターネット上で情報漏洩などを防ぐサイバーセキュリティも必須となっています。侵入者との攻防に打ち勝つには、ICT(情報通信技術)、電磁気学、応用物理学、心理学など、さまざまな分野の知識もフル活用した新技術の開発が必要です。
※1 総務省「令和元年通信利用動向調査の結果」より
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今後50年以内に、M8.1前後の地震が起こる確率は10 ~ 20% ※2震災に備えた安全な街と建物を作れる?今後発生が懸念されている、首都直下型地震や南海トラフ巨大地震。揺れによる建物の倒壊はもちろん、震源地によっては津波による水害も街を襲います。頑強さはもちろん、速やかな復旧を行いやすいかどうかという視点で、建物や街の設計をするための研究が進められています。
※2 内閣府が発表した海溝型地震の発生の可能性
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海の中なのに海藻が育たなくなっている!?人間の力で海の命をよみがえらせることはできる?沿岸に海藻がなくなり、魚や貝が育たなくなる“磯焼け”という現象が日本各地で発生。 これに対し、腐植酸鉄やバイオマスといった特殊な物質を利用することで、海の環境を改善する取り組みが始まりました。化学や工学の技術で環境を修復する、アイデアや発明が必要とされています。
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3つの条件が食品のおいしさを決める?どんなときも誰でも“おいしい”と感じられる食品は作れる?良い食品を作る条件として、(1)新鮮で高機能な素材(2)最適な製造プロセス(3)適切なときに消費者に届ける、という3つが挙げられています。食品を研究対象として分析し、改良していくことで、災害時や病床など、食事をとりにくい場面でも「おいしい」と感じられる新しい食品が生まれるかもしれません。
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わずか1mm以下のロボットが起こす医療革命難しい手術をしないで病気や怪我を治せる?開胸や開腹などが必要な現在の手術の方法は、患者にも医療者にも負担が大きいものです。そこで注目されて いるのが、大きさが1mm以下で自律移動が可能、またはマイクロメートル単位の物体を扱える「マイクロロボット」。昆虫の優れた体の構造などをヒントに機能を進化させ、“体内からの治療”を実現する研究が進んでいます。
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“おしゃれ”なだけが、いいデザインではない!誰もが共通で認識できる色や形、芸術表現を生み出せる?視覚や脳の障害、老化などによって、特定の色が区別しにくかったり、記号の意図を汲みにくかったりする場合があります。ユニバーサルデザインでは、そのような人たちでも見やすい色や組み合わせ、分かりやすい標識のデザインなどを模索。くらしに役立つとともに、エンターテインメントの世界においてのバリアフリーもめざせます。
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2100年には、日本の人口は半分に!?少子高齢化社会に対応した“街づくり”って何だろう?人口の減少は年々深刻化。さらに2035年には3人に1人が高齢者になる※3と予想されています。そこで、社会生活に必要な教育や医療、福祉などに対応した施設づくりや、それをどこに配置して街づくりをしたらいいのかなど、建物や都市の設計という視点から高齢化や過疎の問題に挑む研究が始まっています。
※3 内閣府発表